研究課題/領域番号 |
21K18872
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分28:ナノマイクロ科学およびその関連分野
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
劉 小晰 信州大学, 学術研究院工学系, 教授 (10372509)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | Spin-orbital-coupling / spintronics / グラフェン薄膜 / テラヘルツ波 / スピン軌道相互作用 / マグノン / スピン波 / 垂直磁化薄膜 / フェライト / テラヘルツレーザー / スピントロニクス |
研究開始時の研究の概要 |
テラヘルツ波は周波数0.3-10 THzの帯域の電磁波である。この帯域はマイクロ波と赤外線の中間に位置しており、赤外線のように直線伝搬特性と、マイクロ波のように様々な物質を透過できる特性を両立している。3次元イメージングが可能な可視化手段として、医療診断、LSIチップの故障解析、セキュリティ対策、医薬品、食品の品質管理等分野への応用が期待されている。 本研究では、研究者これまで蓄積したスピントロニクの知識並びに2次元グラフェン薄膜のスピン輸送特性を用いて、高い発光率・小型・コヒーレントなテラヘルツ波発生とその制御が研究の目的概要とする。
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研究成果の概要 |
本研究の目的達成するために、絶縁フェリー磁性単結晶薄膜並びにその上のグラフェン薄膜の形成, 周期化縞状磁区構造,並びにグラフェン薄膜中のスピン軌道相互作用に関して系統的に検討した。正方晶系フェライト薄膜にCo添加による、波長1100 nm以上の赤外線では、99%以上の透過率を得られた。Coの添加による保磁力、飽和磁化の大幅な改善を確認できた。X線回折から、(00l)配向したグラフェン薄膜の形成を確認できた。ラマンスペクトルよりグラフェンの2D、Gシフトを確認できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
理論上、グラフェンはディラックコーンと呼ばれるバンド構造が存在し、ディラックコーンの頂点における電子は、位置と運動量がある点に決定されるという、ハイゼンベルグの不確定性原理に相反してしまう状態になる。しかしながら相対論効果では、位置幅と運動量幅を大きくすることで不確定性原理の相反を回避しようとし、そのため電子の速度が急激に大きくなる。本研究はマグノンの電子移動度への影響に着目し、新しい学術原理の発見に役立つ研究である。
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