研究課題/領域番号 |
21K18880
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分28:ナノマイクロ科学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022-2023) 大阪府立大学 (2021) |
研究代表者 |
有江 隆之 大阪公立大学, 大学院工学研究科, 准教授 (80533017)
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研究分担者 |
秋田 成司 大阪公立大学, 大学院工学研究科, 教授 (60202529)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | 原子層材料 / グラフェン / 層間熱伝導 / 熱電変換 / h-BN / 二次元原子層 / 面外熱抵抗 / ヘテロ構造 / 熱伝導 / 界面熱抵抗 |
研究開始時の研究の概要 |
最近グラフェンやhBN、MoS2といった二次元原子層材料同士を積層させたファンデルワールス積層構造が注目され、さまざまな機能を有するデバイスが報告されている。こういった積層構造のデバイス応用において、動作中の層間の熱の振る舞いが高性能化・高機能化のボトルネックになってくる。本研究では、さまざまなファンデルワールスヘテロ構造の構築と異種層間の熱抵抗を精密に計測し、デバイス動作をさせたときの熱伝達を実験と数値計算の両面から明らかにすることで、実用化に向けた有用な知見を得る。近接場効果による熱輻射現象といった基礎研究の観点からも検証を進める。
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研究成果の概要 |
原子層材料の積層デバイスの高性能化・高機能化において非常に重要となるのはデバイスの熱設計である。層間熱伝導、熱電気伝導を明らかにすることは、原子層材料の積層ヘテロ構造デバイス実用化に向けて非常に重要となってくる。本研究ではvan der Waals ヘテロ構造における異種原子層間の熱伝導機構を明らかにするため、デバイス動作させながら熱輸送計測可能なデバイス構造を構築するとともに、原子層内の精密温度をラマン分光および量子センサを用いた手法の両面から検討した。さらに積層構造デバイスの熱電特性を明らかにすることで、積層デバイス作製時の不純物が熱特性および熱電特性へどのように影響するかを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
熱マネジメント技術の代表である熱を電気に変換する熱電変換は、従来廃棄されていた熱エネルギーを再利用するという観点から、現在非常に重要な技術と位置づけられている。熱電変換ではできるだけ電気特性を向上させるとともに熱伝導を低下させると性能が向上するが、両立させるのは困難である。本研究では原子層材料であるグラフェンや六方晶窒化ホウ素を積層構造としたときの層間熱伝導および熱電特性を明らかにすることで、熱マネジメント材料として応用するための指針を明らかにした。層間の状態が熱輸送及び熱電性能に与える影響を調べることで、より高効率な熱電特性を有する積層構造を設計する上で非常に重要な知見を得ることに成功した。
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