研究課題/領域番号 |
21K18885
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分28:ナノマイクロ科学およびその関連分野
|
研究機関 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
川井 茂樹 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 先端材料解析研究拠点, グループリーダー (30716395)
|
研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
|
キーワード | 表面化学 / 走査型トンネル顕微鏡 / ケイ素化学 / 表面合成 / ボトムアップ合成 / 共有結合性有機構造体 / グラフェンナノリボン / 有機ケイ素ナノ材料 / COF / 走査型プローブ顕微鏡 / シラベンゼン / ナノ構造体 / 表面反応 |
研究開始時の研究の概要 |
近年金属表面上で有機化合物を前駆体とした1次元・2次元炭素薄膜のボトムアップ合成や、最先端の走査型プローブ顕微鏡を用いた構造や電子状態の解析に関する研究が急速に進展している。バンドギャップを制御できるグラフェンナノリボンなどは代表的な成功例である。本研究では、その構造の多様化を目指して、従来の有機化学・表面化学では困難であった新しいケイ素環式化合物とそれを含んだナノ構造膜の生成を行う。
|
研究成果の概要 |
近年、金属表面上で有機化合物を前駆体とした低次元炭素薄膜のボトムアップ合成や、走査型プローブ顕微鏡を用いた構造や電子状態の解析に関する研究が急速に進展している。本研究では、構造の多様化を目指して、ケイ素環式化合物とそれを含んだナノ構造膜の生成を行った。ケイ素を含んだ化合物は一般的に反応性が高く、前駆体に適しない。そこで、加熱蒸着でケイ素を金基板上に蒸着し、その場でハロゲン原子を導入した前駆体分子と反応させる化学反応を開発した。これにより、シリコンを含んだ六員環C4Si2をリンカーとした共有結合性有機構造体(COF)やグラフェンナノリボンの生成に成功した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
金属表面上で有機化合物を前駆体とした1次元・2次元炭素薄膜のボトムアップ合成が大きく発展し、バンドギャップを制御できるグラフェンナノリボンなどが合成された。これらの構造を用いたナノデバイスの実現も考えられる。しかし、グラフェンの創出に触発され実現されたシリセンやゲルマネンなどの2次元薄膜のように、14族原子を導入した炭素ナノ薄膜のボトムアップ合成は報告されていなかった。本研究の成果により、表面化学合成における重い14族元素の採用が可能となり、新奇有機ケイ素ナノ材料の創出とその機能開拓が可能となった。
|