研究課題/領域番号 |
21K18896
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分29:応用物理物性およびその関連分野
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研究機関 | 分子科学研究所 |
研究代表者 |
杉本 敏樹 分子科学研究所, 物質分子科学研究領域, 准教授 (00630782)
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研究分担者 |
國貞 雄治 北海道大学, 工学研究院, 助教 (00591075)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
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キーワード | 固体表面 / 非線形分光法 / 量子ダイナミクス / 水素分子 / 物理吸着 / 等核二原子分子 / ダイナミクス |
研究開始時の研究の概要 |
固体表面のin-situ観測に従来から広く用いられてきた赤外分光法では等核二原子分子である水素分子を多くの場合検出できず,また,NMRや中性子線散乱・自発ラマン分光では表面1分子層(数密度nmol/cm2程度)以下の微量の吸着水素分子の計測が困難である。一方,高分解能電子線エネルギー損失分光法やSTMによる非弾性トンネル分光法ではプローブの電子が衝突する際に電子スピンが水素分子の核スピン転換を誘起してしまうという問題点があり適用が限定的であった。本研究では,こうした既存の計測手法の限界を突破した非線形分光研究に挑戦し,物理吸着水素分子の量子ダイナミクスの解明可能性を探索する。
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研究成果の概要 |
本研究では、研究室所有のTi:サファイアレーザーを用いて、非線形振動回転分光測定を行うための光学系の立ち上げを完了した。三次非線形現象により発生させたスーパーコンティニューム光を用いたマルチプレックス方式、及びフェムト秒超短パルスレーザーを用いたインパルシブ励起方式、及び両者方式をハイブリットさせた方式による非線形分光を検討した。試料の極低温冷却及び吸着分子数の精密制御が可能な非線形分光チャンバーを新たに設計開発すると共に、N2, O2分子やH2, D2ガス分子などの等核二原子分子に対する振動回転線の高感度測定に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
固体表面のin-situ観測に従来から広く用いられてきた赤外分光法では等核二原子分子である水素分子を多くの場合検出できず,また,NMRや中性子線散乱・自発ラマン分光では表面1分子層(数密度nmol/cm2程度)以下の微量の吸着水素分子の計測が困難である。特殊な電子共鳴効果やプラズモン電場増強効果を使用すること無しに表面1分子層の吸着系に対する非線形ラマンスペクトルを測定することに成功した。これにより、固体表面吸着分子の量子ダイナミクスの差異を非破壊かつ高感度に非線形ラマン分光で直接観測する新たな方向性を開拓することができた。
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