研究課題/領域番号 |
21K18927
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分32:物理化学、機能物性化学およびその関連分野
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
VACHA Martin 東京工業大学, 物質理工学院, 教授 (50361746)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | exciton transport / fluorescence microscopy / Exciton transport / 励起子輸送 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、メゾスコピック有機および有機・無機ハイブリッド構造におけるマイクロメートルスケール長距離励起子輸送のための主要な設計原理を理解し、さらに励起子輸送効率を積極的に制御する方法を発見することである。本研究が成功裏に完了すれば、高速で低エネルギー消費のナノスケールデバイスを提案することにより、エレクトロニクスの分野に革命を起こす可能性のある励起子エレクトロニクスの開発への道が開かれる。
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研究成果の概要 |
メゾスコピック有機構造における長距離励起子輸送の重要な要素を理解することを目的とし、超分子における励起子輸送を調べた。自己組織化超分子ナノファイバーとその束を蛍光顕微鏡と原子間力顕微鏡で同時測定したところ、3次元メソ構造が効率的な光導波路として機能することが分かった。一方、1次元ナノファイバーは数百nm程度の長い励起子拡散長を示した。このような大きな拡散長は、斜めの分子集合体の形成によって説明された。さらに、自己組織化超分子ナノリングを用い、励起子拡散に対するトポロジー効果を調べた。吸収と蛍光の偏光異方性と理論的シミュレーションにより、ナノリングに沿った励起子輸送が数nmであることが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究成果の科学的意義は、自己組織化超分子ナノファイバー内での長距離励起子輸送の発見にある。 このような長距離での励起子拡散の報告は他に数件しかなく、本成果は、この現象が斜めの分子集合体の存在によって起こることを初めて解明した。また、本研究の社会的意義は、電流の代わりに励起子輸送によって駆動される励起子エレクトロニクス分野の基礎原理を探求することである。
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