研究課題/領域番号 |
21K18932
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分32:物理化学、機能物性化学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
今堀 博 京都大学, 工学研究科, 教授 (90243261)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 光電荷分離 / 酸化チタン / 貴金属 / 界面 / エネルギー変換 / 色素増感太陽電池 / コロール |
研究開始時の研究の概要 |
太陽電池や光触媒において高いエネルギー変換効率を実現するためには高い光電荷分離効率が必須である。貴金属ナノ微粒子を用いたプラズモンエネルギー変換はそのための有望な手法の一つではあるが、増強効果に限界があることが知られている。そこで本研究では、貴金属元素を含む色素と半導体が融合した異種界面での光電荷分離に着目する。申請者はごく最近金原子を含む色素分子が複数の吸着基を介して半導体表面に固定化され、金原子と半導体の直接相互作用を通して超高速の電荷分離が起こることを見出している。この1原子レベルの直接相互作用に基づく超高速電荷分離機構を明らかにし、高効率なエネルギー変換への展開を目指す。
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研究成果の概要 |
太陽電池や光触媒において高いエネルギー変換効率を実現するためには高い光電荷分離効率が必須である。貴金属ナノ微粒子を用いたプラズモンエネルギー変換はそのための有望な手法の一つではあるが、増強効果に限界がある。そこで本研究では、貴金属元素を含む色素と半導体との異種融合界面での光電荷分離に着目した。我々は金原子を含む色素分子が複数のカルボキシ基を介して酸化チタン表面に固定化され 、金原子と酸化チタンの直接相互作用を通して超高速の電荷分離が起こることを見出した。この色素増感太陽電池系にさらにドナー分子を導入することでエネルギー変換効率向上に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
色素増感太陽電池では、増感色素の分子設計がエネルギー変換効率を決める重要な因子である。今回、半導体界面での光電荷分離を向上させるために、半導体表面に平行に平面状の増感色素が配向・吸着しても、さらにその上に電子ドナー部位を付加することでエネルギー変換効率を向上できることを学術的に明らかにした。本研究成果は将来的に半導体/増感色素界面材料を光エネルギー変換に利用するための重要な足掛かりになり得る。
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