研究課題/領域番号 |
21K18959
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分33:有機化学およびその関連分野
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
高須 清誠 京都大学, 薬学研究科, 教授 (10302168)
|
研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
|
キーワード | ナノグラフェン / 精密合成 / クロミズム / 交差共役 / グラフェンナノリボン / アズレン / 多環芳香族炭化水素 / 有機合成 / ボトムアップ合成 / ひずみ分子 / 刺激応答型分子 / 物性解析 |
研究開始時の研究の概要 |
異なるエッジ構造をもつグラフェンの精密化学合成は未開拓である。複雑新奇な構造を持つGNRのボトムアップ合成法を開拓できれば、より高次構造をもつ類縁体合成の基盤となり、新規GNRの設計の自由度が拡張できると考え、アズレンを含むGNRのボトムアップ合成と機能評価を行い、新規拡張π共役分子の設計・合成への新たな指針を提供する。
|
研究成果の概要 |
官能基を導入した種々の合成フルオランテンが液性や溶媒によって色調が変化することを見出し、官能基の置換位置によって大きく異なるクロミズム特性を示すことを明らかにした。近赤外での吸収・蛍光をもつ化合物の合成にも成功し、交差共役の利用が吸収の長波長化において有用な設計指針であることを明確にした。さらに理論計算により、異なるハロクロミズム・ソルバトクロミズム特性は、主たる共鳴寄与体が異なることであることを明確にした。これらの化合物の一部では、固体蛍光も観察されており、メカノクロミズム特性を示すことを定性的に見出した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
グラフェン材料開発では、バンドギャップ制御・エッジ修飾技術などが重点課題として挙げられる。そのためには、特徴ある機能を有すると思われるグラフェン構造を精密にボトムアップ合成する方法開発と、構造と機能の相関を明確に理解することが必要である。本研究では、構造中にアズレンなどの非6員環構造を組込んだナノグラフェンおよびその官能基化体の精密合成と環境応答型機能変換付与について検討した。その結果、我々のナノグラフェンの基本ユニットであるフルオランテンが外部刺激(pH,溶媒,機械刺激など)に応答して色調および蛍光特性を大きく変化することを見出し、ナノグラフェンの機能付与の新たな設計方針を明らかにした。
|