研究課題/領域番号 |
21K18966
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分33:有機化学およびその関連分野
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
山口 潤一郎 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (00529026)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2021年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | フッ素化 / 開環反応 / ジフルオロ化反応 / フッ素化合物 / フッ素化反応 / ヘテロ環化合物 / アザアレーン / 芳香環 / 脱フッ素化反応 / フッ素 / ヘテロ環 |
研究開始時の研究の概要 |
フッ素化反応は、分子にフッ素を導入する手法であり、近年創薬における分子の機能性向上に対する最重要反応といっても過言ではない。フッ素は主に水素原子に取って代わり(水素の生物学的等価体)、分子の脂溶性・代謝安定性の向上に大いに貢献する。したがって、近年多くの(不斉)フッ素化反応が開発されている。申請者らは、芳香環を「破壊し」、多様な三次元骨格を構築する、脱芳香族的官能基化反応の研究を行っている。その観点から、結合乖離エネルギーの小さい、ヘテローヘテロ原子結合ならば、その結合を求電子剤で活性化すれば切断できると考えた。
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研究実績の概要 |
創薬を志向した斬新な不斉フッ素化反応を開発することを目的とする。ヘテロ原子―ヘテロ原子結合を含むヘテロ芳香環を求核剤、フッ素化剤を求電子剤としした開環反応によりヘテロ芳香環を「破壊」し新たな骨格へと転成させる。得られる生成物は、 (ヘテロ芳香環)―4級不斉炭素―極性官能基をすべて含む医薬品候補化合物頻出骨格である。 本年度はピラゾロアジンに対する新しい環開裂ジフルオロ化プロセスを開発した。2.5当量のセレクトフルオール®を使用することで、この方法は電子求性ジフルオロ化とピラゾロアジンの続く環開裂を可能にし、対応するジフルオロアルキル化アジンを生成する。さらに、C3位にホルミル基を持つピラゾロアジンから始める際には、脱炭酸ジフルオロ化もこのプロトコルによって拡張され、このアプローチの汎用性と広範な適用性を示した。 また、開環型フッ素化反応で用いていた求電子剤を変更し、ピラゾロアジン類、イソオキサゾール類の開環型クロロ化反応を開発した。また、ピラゾロアジン類の開環型ブロモ化反応の開発途中、ブロモ化体ではなく、ブロモ化剤由来のアミノ基が導入された開環型アミノ化反応が進行することを見いだした。
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