研究課題/領域番号 |
21K18978
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分34:無機・錯体化学、分析化学およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
邨次 智 名古屋大学, 理学研究科, 准教授 (20545719)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
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キーワード | 合金ナノ粒子 / 白金 / 希土類金属 / 多孔性炭素担体 / 白金錯体 / 希土類金属錯体 / TEM / 酸素還元反応 / ナノ構造体 / 合金 / 構造制御 / 触媒 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、容易に酸化され0価の金属状態を取ることが難しく、ナノ構造体の構築が容易ではない希土類(ランタノイド、Ln)金属に着目し、新規0価Ln金属・合金ナノ構造体のボトムアップ創製法の開拓を世界に先駆けて目指す。金属酸化物を経由せずに特異的な構造や金属組成を持つ新規0価Ln金属・合金ナノ構造体を調製する新規手法の確立に取り組むとともに、得られたナノ構造体の新規機能物性開拓 (例:高活性燃料電池電極触媒等) を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、構造 (晶系・粒径)・組成制御を達成した0価希土類金属系ナノ構造体のボトムアップ創製法の確立とその物性開拓を目的とし、特に白金 (Pt) -0価希土類金属(Ln)-合金ナノ粒子の創出と物性開拓に注力した。(1) 酸素原子非含有のPt, Ln金属錯体を前駆体とし、厳密な酸素遮断下で還元する、(2) 多孔性の炭素担体を用いる、ことにより、Ln酸化物生成を可能な限り抑制し、且つ粒径分布の狭いPt-Ln合金ナノ粒子 (Ln: La, Gd) の調製に成功した。両者ともに、其々ほぼ同粒径の多孔性炭素担体担持Ptナノ粒子と比較して、酸素還元反応に高い比表面積活性、比質量活性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で開発した粒径分布を抑制したPt-Ln合金ナノ粒子の調製手法は、遷移金属はPtに限ることなく、希土類金属はLa, Gdに限ることなく適用可能な汎用性の広い手法であり、未知の組成、構造の合金ナノ粒子材料を生み出すことが期待される。今回調製に成功したPt-Ln合金ナノ粒子は、酸素還元反応高活性化の因子解明も踏まえて、高活性・高耐久性電極触媒調製に向けての設計指針提供が可能と期待される。燃料電池電極触媒への展開が実現できれば、貴金属/希土類金属の有効利用、エネルギーの有効利用に資することが期待でき、地球環境問題の解決にも大きく貢献する。
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