研究課題/領域番号 |
21K18980
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分34:無機・錯体化学、分析化学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
木村 敦臣 大阪大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (70303972)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | 超偏極キセノンNMR / 超偏極キセノン生成装置の改良 / 高分子自由体積 / stopped-flow hyper-CEST / Cellulose Nanofiber / Silk Fibroin / 熱可塑性ポリウレタ ン / 新素材解析 / stopped-flow / hyper-CEST / 熱可塑性ポリウレタン / 頑強化と持続可能化 / 新生体素材開発 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、感度を飛躍的に向上させる超偏極希ガスNMR法が注目を集めている。このような状況に対し、申請者は他に類を見ない超偏極キセノン生成装置の開発に成功した。これら装置や分析法が広く社会に受け入れられ学術発展に貢献するために、今一段のブレークスルーが期待される状況にある。そこで、従来の課題であった超偏極キセノン生成装置の脆弱性・煩雑性を打ち破り、「頑強で持続可能な装置」を完成する。その上で「高分子自由体積の定量的評価法としての基本手法開拓」を行い、「生体材料開発への応用」において絹フィブロインへ適用し生体材料としての素材改良を達成し、本装置が新素材開発において重要な役割を果たし得ることを実証する。
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研究成果の概要 |
我々が開発した「循環型超偏極キセノン生成装置」をもとに、高分子の自由体積を評価する方法の新規開発を目標として装置の改良とNMR基本手法の開発を行い、新素材としての生体材料に適用し良好な成果を得た。装置の改良では偏極装置の頑強化・長寿命化を促進した。129Xe信号を更に高感度で検出するためhyper-CEST法の導入を行い、通常の超偏極キセノン NMRでは観察できない高分子に取り込まれたキセノンの信号も観察可能とできた。熱可塑性ポリウレタン、絹フィブロイン、セルロースナノファイバーへの適用を行い、自由体積として求めた空洞径が妥当であることを確認し、本研究で開発した方法論の妥当性を確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
頑強で持続可能な超偏極キセノン装置の開発により当該装置の脆弱性と煩雑性が解決され、近年急騰する希ガス原料消費量の大幅削減が実現し、超偏極装置の汎用化と普及への基盤が整い、今後、学術的に大きな発展が期待できる。 高分子の自由体積は強度・軽量度・柔軟性・保温性からガス等の透過性・触媒能など幅広い物性や機能に重要である。本研究の成果は、NMRにより簡便に汎用的に自由体積を評価する基礎技術を提案するものであり、今後、高分子の繊維・フイルム・樹脂等はじめ、医療用・ナノテク・エネルギー関連の複合材料等において、新素材開発の強力な基盤技術が構築でき、「もの造り」に関連する学術分野の新発展につながる。
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