研究課題/領域番号 |
21K18993
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分35:高分子、有機材料およびその関連分野
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
熊木 治郎 山形大学, 大学院有機材料システム研究科, 教授 (00500290)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2022年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2021年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | 高分子表面 / 分子運動 / ガラス転移点 / 原子間力顕微鏡 / 熱ナノインプリント / ポリメチルメタクリレート / 表面物性 / ガラス転移温度 / ラングミュア・ブロジェット膜 / 分子平滑基板 / Langmuir-Blodgett film / 表面ガラス転移温度 / 原子間力顕微鏡(AFM) / ラングミュア・ブロジェット膜 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、高分子材料は超薄膜として使用されるようになっており、表面・界面特性を把握することは極めて重要である。現在、高分子表面は不安定であり、表面のガラス転移温度は内部に比べて大幅に低下していると広く信じられている。最近、我々は熱プレスして作成したポリメチルメタクリレート(PMMA)の分子平滑基板の上にPMMA孤立鎖を積層し、原子間力顕微鏡(AFM)で観察することに成功し、驚くべきことに、構造が空気中、室温で数か月安定に存在することを明らかにした。本研究では、PMMA分子平滑板、その上のPMMA孤立鎖の耐熱性を高温AFMを用いて検討し、高分子表面の熱特性を文字通り、分子鎖レベルで初めて明確化する。
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研究成果の概要 |
高分子表面の分子運動は内部に比べて著しく高いことが知られているが、最表面の分子運動を直接原子間力顕微鏡(AFM)で評価した例はない。本研究では、当初、最表面の分子鎖を観察することは不可能と考えたため、観察可能なポリメチルメタクリレート(PMMA)分子平滑板の上に積層したPMMA孤立分子鎖を用いて分子運動を評価することを目的とした。研究の進展の結果、当初不可能と考えていた高分子表面分子運動の直接評価が、高温AFMで連続観察することで評価できることを初めて見出した。また、水中の高分子表面分子運動も同様に直接評価できることも初めて見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高分子表面の特性を知ることは、超薄膜や医療材料等で益々重要になってきているが、従来、高分子最表面の分子運動を直接評価する方法は無かった。本研究の結果、高分子最表面分子の運動が、高分子表面を高温原子間力顕微鏡(AFM)で実時間観察することで直接評価できることが初めて明らかになった。また水中での高分子表面分子運動を同様に評価できることも示した。
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