研究課題/領域番号 |
21K19001
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分35:高分子、有機材料およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
高須 昭則 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (30303697)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
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キーワード | ポリウレタン / 生分解性 / 活性汚泥 / ジアンヒドロ糖 / バイオマス / クリック重合 / 酒石酸 / 立体化学 / ポリ(ウレタン-チオエーテル) / ジアンヒドログリシトール (IS) / ジアンヒドロマンニトール (IM) / 生物化学的酸素要求量(BOD) / ガラス転移点 / ジアステレオマー / 分解酵素 / ポリアクリルアミド電気泳動 / 生分解性高分子 / 生物化学的酸素要求量(BOD) / 土中埋没試験 / スクリーニング |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、バイオマス由来のポリウレタンを化学合成し、その生分解性を精査する(生分解性ポリウレタンライブラリーの構築と普遍性の探求)。次年度には、高い生分解性を示した試験用懸濁液を積極的に培養し、シングルコロニーを単離する。ポリアクリルアミド電気泳動(SDS-PAGE)およびウエスタンブロッティングによる分解酵素の特性解析やポリウレタン分解菌の同定および生物化学的な性質(毒性を含む)も調査し、この分解酵素および分解菌が生分解できるポリウレタンの種類を調査・拡張する。
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研究成果の概要 |
クリック重合を駆使して2種類のジアンヒドロ糖 [1,4:3,6-ジアンヒドログリシトール (IS)、マンニトール (IM)]を主骨格としたポリ(ウレタン-チオエーテル)の生物化学的酸素要求量(BOD)を測定し、生分解性に及ぼすジアンヒドロ糖のジアステレオマーの影響を調査した。それらのガラス転移点を測定したところそれぞれ36度と31度であった。この結果から、ジアンヒドロ糖成分を導入することでたポリ(ウレタン-チオエーテル)の高いガラス転移点と生分解性を同時に実現できることがわかった。さらにポリ(ウレタン-チオエーテル)を炭素源に活性汚泥を培養することでその分解酵素や分解菌の探索を検討した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
上述の通り、ポリウレタンにポリカプロラクトンジオール(香西ら、高分子論文集 2005)やポリ乳酸ジオール(田中ら、特開2015-218298号公報)などのポリエステルブロックおよび植物由来成分(ひまし油など)生分解性のエステル結合(橋本ら、ポリウレタン国際技術振興財団報告書、2017)を導入した研究は報告されているものの、ウレタン結合そのものの生分解性<<学術的な問い>>に焦点を当てた研究例は、まったく存在しない。当該分野の急務の課題となっているマイクロプラスチック問題の解決とポリウレタンの生分解性という学術的な興味を兼ね備えた挑戦的研究(萌芽)である。
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