研究課題/領域番号 |
21K19032
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分36:無機材料化学、エネルギー関連化学およびその関連分野
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
古南 博 近畿大学, 理工学部, 教授 (00257966)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2022年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 光触媒 / グリセリン / 電子源 / 水素化 / バイオマス / 酸化チタン / 還元 |
研究開始時の研究の概要 |
太陽エネルギー(光・熱)と光触媒を組み合わせるバイオマスからの電子抽出とその利用に挑戦する。これにより、「バイオマスがもつエネルギー・電子の有効利用」、「省エネルギー物質変換」、「バイオマス廃棄物の無害化」を達成する。具体的には、1)グリセリンに代表されるバイオマスからの電子抽出と光触媒探索、2)高難度バイオマスへの挑戦と還元反応の拡張【拡張性の評価】、3)アンモニアからの電子移動反応と無害化に取り組む。
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研究成果の概要 |
廃棄物系バイオマス有効利用の観点から,石鹸の製造(けん化反応)時に副生されるグリセリンに着目した.けん化反応により副生するグリセリンは含水率が高く,回収または処理,いずれの場合においても膨大なエネルギーを必要とするため,水中に溶存するグリセリンを温和な条件下で有効利用する方法が求められている.本研究では、TiO2を光触媒、グリセリンを電子源、溶媒を水とする複数の物質変換反応系を開拓した。グリセリンは水溶媒中の光触媒的還元反応において電子源として有効に機能すること、他のアルコールと比較すると電子源としてより利用しやすいことが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
けん化反応により副生するグリセリンは含水率が高く,回収または処理,いずれの場合においても膨大なエネルギーを必要とするため,水中に溶存するグリセリンを温和な条件下で有効利用する方法が求められている.今回の研究により、光触媒を用いた物質変換反応におけるグリセリンの電子・水素源としての利用は,有用物質を製造するだけではなく,廃棄物の処理を兼ねることを明らかになった。このことは、ともにエネルギーを消費する物質製造と廃棄物処理において、省エネルギーが同時に達成できることを示している。
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