研究課題/領域番号 |
21K19038
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分37:生体分子化学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
永次 史 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (90208025)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 蛍光指示薬競合置換アッセイ / RNA高次構造 / バーコードマイクロアレイ / ハイスループット検索システム / RNA結合蛍光分子 / RNA / 大規模解析 / 結合分子 / 高次構造 / 蛍光性分子 |
研究開始時の研究の概要 |
RNA標的創薬は次世代の医薬品創製として非常に注目を集めている。しかし、RNAの多様な構造から標的RNAのみを選択的に認識し強く結合する必要があり、優れたRNA結合低分子の報告例は限られている。本研究では、バーコードマイクロアレイ技術を利用しRNA結合蛍光性分子のRNA親和性に関する大規模結合情報データベースを構築、さらに、蛍光指示薬競合置換アッセイを用いてその情報を活用したデータ駆動型の新規RNA結合分子探索システムを構築し、新しいRNA結合分子の創製を目指す。本研究で提案する技術は、RNA高次構造及び結合分子両方向からの探索が可能であり、蛍光指示薬に対し莫大な情報を容易に取得できる。
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研究成果の概要 |
本研究ではRNA結合小分子のハイスループット検索システムの構築を目的として、我々が開発したバーコードマイクロアレイ法と蛍光指示薬競合置換(FID)アッセイを組み合わせた方法論の開発を検討した。まず蛍光指示薬を固定化し、高次構造を持つRNAライブラリと混合、低分子が結合したRNA配列のみを分離し、DNAマイクロアレイに付し、蛍光分子のRNAに対する親和性情報を取得した。得られた情報から疾患に関連するRNAを選択し、化合物ライブラリを用いてFIDにより標的RNAに対するヒット化合物の探索を行った。その結果、用いる蛍光指示薬の種類により標的RNAに対し結合するヒット化合物が異なることを見いだした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
蛍光指示薬置換アッセイは核酸に結合する小分子を探索する方法論として非常に有効である。しかし、RNAに結合し、蛍光強度が変化する蛍光指示薬の報告例は限られている。本研究で開発した技術はRNA高次構造及び小分子両方向からのハイスループット探索が可能であり、蛍光指示薬に対して、莫大な情報を容易に取得できる。さらに得られる莫大な情報はRNA結合分子探索を飛躍的に発展させると期待され、社会的意義も非常に高い。本研究の進展は、RNA研究に大きなブレークスルーを起こすと考えられ、創薬科学、生命情報科学、核酸化学、生化学など様々な分野へも大きなインパクトを与えると考えている。
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