研究課題/領域番号 |
21K19046
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分37:生体分子化学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
今西 未来 京都大学, 化学研究所, 准教授 (80362391)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2021年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | RNAメチル化 / RNA結合タンパク質 / RNA脱メチル化 / 酵素再構成系 / N6-メチルアデノシン / エピトランスクリプトーム |
研究開始時の研究の概要 |
N6メチルアデノシンはmRNAに多く見られる修飾塩基で、様々な細胞活動を決定づける。その研究手段は、メチル化制御酵素の発現調節に依存しており、mRNAごとに修飾状態を精密に制御し、その意義を解析する方法がない。本研究では、RNA配列、外部環境選択的にメチル化状態を制御するシステムの構築を目指す。さらには、局所的なエピトランスクリプトームの変化に起因する体内時計の操作に挑戦する。
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研究成果の概要 |
近年、RNAを標的とした制御の重要性が高まっている。中でも、転写後修飾は多様で、特にN6メチルアデノシン(m6A)は、発生やガン化、体内時計の周期などを決定する重要な修飾塩基として注目されている。RNAメチル化の役割は多岐にわたるため、細胞内RNAのメチル化レベルを一様に変化させてしまう酵素のノックダウンや過剰発現では機能解析に限界がある。そこで本研究では、RNAメチル化調節酵素の機能を外部の環境変化によってスイッチし、かつ配列選択的にメチル化を制御するシステムの構築を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
m6Aが発生やガン化、体内時計、ウイルス感染などに関わることが最近報告され、その生物学的重要性と創薬標的としての可能性が高まりつつある。一方、m6A研究の手段は、酵素阻害剤の利用、酵素の発現抑制、過剰発現に限られ、個々のサイトのメチル化状態を制御する方法がなかった。RNAメチル化の役割はスプライシング、安定性、翻訳、mRNA輸送と多岐にわたるため、標的選択的に適切なタイミングでRNAメチル化状態を制御する方法論の構築は、様々な生命現象の解明やエピトランスクリプトームを標的とする創薬研究の飛躍的な進展につながることが期待される。
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