研究課題/領域番号 |
21K19050
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分37:生体分子化学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 (2022-2023) 大阪大学 (2021) |
研究代表者 |
村田 亜沙子 九州大学, 総合理工学研究院, 准教授 (50557121)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | RNA / 立体構造解析 / 低分子化合物 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、低分子NA(Naphthyridine Azaquinolone)で誘起される新奇RNA立体構造の実証を目的とする。本研究の目的達成のために、NAと標的RNAとの結合評価、および、種々の構造解析手法を用いたNA-標的RNA複合体の立体構造解析を行う。さらに、NAで誘起される新奇RNA立体構造の、RNA編集反応における反応活性制御への応用を検討する。
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研究実績の概要 |
本研究は、低分子NA(Naphthyridine Azaquinolone)で誘起される新奇RNA立体構造の実証を目的とする。先行研究により、DNA結合低分子として開発されていた低分子NAが、特徴的なRNAモチーフに結合することが明らかになった。また、NAと標的RNAモチーフとの複合体モデルを構築したところ、標的RNAに特異な核酸塩基のフリップアウト構造の形成が提案された。本研究の目的は、NAで誘起されるこの新奇RNA立体構造を実証することである。これにより、RNA標的に必要な低分子の構造要件を得るとともに、NA-標的RNA複合体構造の生物学的利用を目指す。目的達成のため、以下の3つの研究項目を設定し、実施した。 1) 標的RNAモチーフの変異体の表面プラズモン共鳴測定による結合評価: 本研究項目の実施により、NAと標的RNAモチーフとの結合に必要なRNA配列要件を見出す。 2) 酵素分解によるNA-標的RNAの複合体構造の解析: 本研究項目の実施により、NAの有無による標的RNAの構造変化を生化学的手法により解析する。 3) NA-標的RNAの複合体構造のNMR解析: 本研究項目の実施により、NA-標的RNAの複合体の立体構造を解析する。 今年度は、3)の研究項目を主に実施した。標的RNAとNAの複合体構造をNMRにより詳細に解析したところ、NAの構成要素であるナフチリジン部位とアザキノロン部位がそれぞれRNAのグアニンとアデニンと水素結合を形成することでNAが標的RNAモチーフに結合すること、その際複数の核酸塩基がフリップアウトすることが明らかとなった。これにより、標的RNAモチーフの塩基配列がin vitroセレクションによってどのように選別されたかの知見が得られた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初想定していた複合体モデル構造とは異なるものであったが、詳細なNMR解析によりNAと標的RNAとの複合体構造を正確に明らかにすることができた。一方、RNAの二重鎖形成領域からフリップアウトする核酸塩基が当初の予想と異なる核酸塩基であったことから、想定していたRNA編集反応への応用ではなく、その他の生体内酵素反応への応用を目指すこととした。
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今後の研究の推進方策 |
低分子NAが誘起する新奇RNA立体構造の応用として、NMR解析によって明らかとなったフリップアウト構造を誘導する生体内反応の探索、およびNAによるコントロールを目指す。解明された複合体構造から、NAが結合するRNA配列・構造の必要条件が明らかとなったため、NAの結合標的となりうるRNAの可能性を拡げるために新たなRNAモチーフを設計し、NAとの結合を評価する。
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