研究課題/領域番号 |
21K19058
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分38:農芸化学およびその関連分野
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研究機関 | 北見工業大学 |
研究代表者 |
小西 正朗 北見工業大学, 工学部, 教授 (90533860)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
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キーワード | 人工知能 / 深層学習 / 培地成分分析 / 次世代シーケンサー / 未培養微生物 / マイクロバイオーム / 機械学習 |
研究開始時の研究の概要 |
環境中の微生物の多くはいまだ培養できていないため、下水汚泥を例に複合培養系(複数の微生物が混在する培養系)における未培養微生物の挙動を次世代シーケンサーによる網羅的DNA解析手法で解析すると同時に、下水中の網羅的成分分析を実施する。得られたデータを人工知能で解析し、得られた情報から未培養微生物の単離培養に挑戦する。得られた基盤データを活用して、AIベースの微生物分離手法を提案する。
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研究成果の概要 |
AI活用基盤技術開発として、31種類の成分を含む完全合成培地を用いて、培地成分が大腸菌の増殖およびタンパク質生産へ与える影響を評価するシステムを構築し、有効性を検証した。ガスクロマトグラフィータンデム質量分析、液体クロマトグラフ質量分析、アミノ酸自動分析、イオンクロマトグラフィー、誘導結合プラズマ質量分析を用いた培地の網羅的定量分析法を確立した。複数の天然培地を分析し酵母エキスのロット差を検出可能なシステムであることを確認した。導入した次世代シーケンサーiSeq100システムを用いて、下水汚泥の菌叢解析を実施した。構築したシステムを用いて、培地組成と菌叢の関係の解析を試みている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
深層学習モデルおよびベイズ最適化により微生物培地中の31成分の濃度を同時に最適化できる手法は他になくオリジナリティーが高いものである。要素技術のひとつである天然成分の組成プロファイリングでは、5種の異なる分析機器を駆使し、7種の分析手法を組合せることで天然物の成分をほぼ網羅的に定量プロファイリングできることを示した。網羅性および定量性においてこれまでに報告がある培地分析手法と比べて優れたものとなっている。天然物のロットによる微生物挙動の変動要因を把握する技術としても発展が見込まれる。これらの手法を複合微生物(菌叢)に適用するという挑戦的な研究に取組んだ。難培養微生物の挙動解析の高度化に資する。
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