研究課題/領域番号 |
21K19063
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分38:農芸化学およびその関連分野
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
宮腰 昌利 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (60755809)
|
研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
|
キーワード | 転写後調節 / small RNA / 3'UTR / オペロン / 代謝 / 3´UTR |
研究開始時の研究の概要 |
先行研究により、大腸菌・サルモネラのTCAサイクル酵素群をコードするsucABCDオペロンmRNAの3´UTRと、酢酸代謝経路をコードするackA-ptaオペロンmRNAの5´UTRが塩基対形成することを明らかにした。リボソームはトランス翻訳機構によりmRNA分子間を乗り換えて翻訳を継続することが可能である。sucABCD mRNAとackA-pta mRNAが実際に大腸菌細胞内で共局在していることを1分子FISH法で解析し、トランス翻訳機構が2分子のmRNA間でも成立することを検証する。
|
研究成果の概要 |
原核生物のオペロンmRNAは3´UTRからsmall RNA (sRNA) を生成する。本研究は、mRNAの3´UTRからプロセシングを経て生成するsRNAが通常のsRNAと同様に標的mRNAと塩基対形成するのか、もしくは3´UTRに制御配列を持つmRNA自体が標的mRNAと塩基対形成するかを検証する。mRNAの終止コドン直下流のRNase E切断サイトの変異により標的遺伝子の抑制が起きないことを明らかにした。したがって、3´UTRに制御配列を持つmRNAではなく、切り離されたsRNAが標的mRNAと塩基対形成することで転写後調節が起きることが示された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、原核生物のオペロンmRNAの3´UTRに由来するsRNAが、標的遺伝子の転写後調節を行うためにはプロセシングを受けて切り離される必要があり、3'UTRがmRNAから切り離されない状態では標的遺伝子の抑制が起きないことを示した。原核生物の遺伝子発現制御において、転写によって生成する1mRNAがタンパク質を翻訳するだけではなく、同時にプロセシングを経て転写後調節機能を持つsRNAを生成することを明らかにすることができた。
|