研究課題/領域番号 |
21K19076
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分38:農芸化学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
塚野 千尋 京都大学, 農学研究科, 准教授 (70524255)
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研究分担者 |
明里 宏文 京都大学, ヒト行動進化研究センター, 教授 (20294671)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2022年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 合成化学 / 有機化学 / 構造活性相関 / 全合成 / 生理活性 / HIV |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では, Protein kinase C (PKC) を活性化するジテルペノイド天然物の中から立体配座の制御が可能な大環状化合物を基盤として副作用を抑えた新規PKCリガンドを創出することを目的とする. 大環状化合物としてLathyrane型天然物 3,12-di-O-acetyl-8-O-tigloilongol (ELAC) を取りあげる. 柔軟性に富むELACの立体配座を適切にコントロールした構造活性相関を展開することにより,副作用のみを選択的に軽減し,一方で, PKC活性はホルボールエステルを凌駕するレベルにまで向上させ、潜伏HIV活性化剤シードを創出する.
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研究成果の概要 |
本研究では、望ましくない生物活性を抑えた新規PKCリガンドを創出することを目的として、lathyrane型大環状テルペノイド 3,12-di-O-acetyl-8-O-tigloylingol (ELAC)の合成について検討した。具体的には、二つのフラグメントを連結する収束的合成法を計画し、右側フラグメントについては、ビニロガスアルドール反応を鍵として連続した立体中心を構築した。また、左側フラグメントについては、種々検討の結果、分子内アルドール反応により望みの位置に置換基を有する重要中間体を合成した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ELACの合成経路を確立することにより構造活性相関研究が可能となる。この構造活性相関の知見に基づき、Shock and Kill療法のための新規治療薬シーズを指向した高選択的な生物活性を有する化合物を創出できる可能性がある。また、これまでにlathyrane型骨格の天然物の合成研究はほとんど報告がなく、本研究によりELACの全合成を達成した時には有機合成化学的観点からも大きなインパクトが期待できる。本研究では、特にPKCを活性化するジテルペノイド天然物の中から、立体配座の制御が可能な大環状化合物に着目している点も特徴である。
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