研究課題/領域番号 |
21K19082
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分38:農芸化学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
関 光 大阪大学, 大学院工学研究科, 准教授 (30392004)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | マメ科植物 / トリテルペノイド / 生合成 / 酵素 / 代謝経路 / メタボロン / 合成生物学 / トリテルペンサポニン / チャネリング / 酵母 |
研究開始時の研究の概要 |
トリテルペン配糖体は植物が生産する有用物質であり、有名なものに甘味料等として使用される甘草のグリチルリチンがある。植物細胞ではグリチルリチンの生合成に関わる酵素タンパク質群が細胞内の小胞体膜上で「代謝酵素複合体(メタボロン)」を形成することによって効率良くグリチルリチンを生合成していると考えられているが実験的な証明は不足している。そこで本研究では、グリチルリチン生合成酵素が互いにタンパク質-タンパク質相互作用をするかを調べるとともに、大腸菌細胞内でグリチルリチン生合成酵素間のタンパク質-タンパク質相互作用を人工的につくりだすことでグリチルリチン生産が可能かを検証する。
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研究実績の概要 |
トリテルペン配糖体(以下、サポニンと記述する)は植物が生産する有用物質であり,有名なものに甘味料等として使用される甘草のグリチルリチンやマメ科植物が共通して産生するソヤサポニンがある.本研究では,植物が産生する有用物質であるトリテルペン配糖体(以下、サポニンと記述する)の生合成に関わる酵素タンパク質が小胞体膜上で「代謝酵素複合体(メタボロン)」を形成し生合成中間体を拡散させずに酵素間で受け渡すことによって生合成を円滑化する「チャネリング」機構が存在するかを検証するとともに,人工的にメタボロン形成を促進することによって微生物細胞におけるサポニン生産の生成量増加が可能かを検証する.2022年度は,膜タンパク質の相互作用解析に適した酵母ツーハイブリット法であるスプリットユビキチン法を用いて,サポニン生合成関連酵素について広くタンパク質間相互作用の有無を調べた.具体的には,甘草およびミヤコグサ由来のオキシドスクアレン環化酵素,シトクロムP450モノオキシゲナーゼ(P450),糖転移酵素(セルロース合成酵素様タンパク質およびファミリー1 UGT)間の直接的な相互作用を調べた.その結果,オキシドスクアレン環化酵素の一種であるβ-アミリン合成酵素と糖転移酵素(セルロース合成酵素様タンパク質,CSyGT)の間に直接的な相互作用を認めたが,P450間との相互作用は認められなかった.そのため,P450とβ-アミリン合成酵素/CSyGTとの間を仲介するアダプター分子が存在する可能性も考慮し,シロイヌナズナのリグニン生合成においてP450のスキャッフォールディング効果が報告されているmembrane sterol binding protein(SMBP)についても相互作用を解析すべく甘草からのSMBP遺伝子単離とベクター構築を進めた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
サポニン生合成に関わる各酵素タンパク質間にタンパク質-タンパク質相互作用があるかを膜タンパク質の相互作用解析に適した酵母ツーハイブリット法であるスプリットユビキチン法を用いて解析した.その結果,オキシドスクアレン環化酵素の一種であるβ-アミリン合成酵素と糖転移酵素(セルロース合成酵素様タンパク質,CSyGT)の間に直接的な相互作用を認めたが,P450間との相互作用は認められなかった.そのため,P450とβ-アミリン合成酵素/CSyGTとの間を仲介するアダプター分子が存在する可能性も考慮しmembrane sterol binding proteinについても解析準備を進めた.
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今後の研究の推進方策 |
さらに詳細なタンパク質間相互作用の解析を行う.また,植物細胞での相互作用を解析すべくBimolecular fluorescence complementation(BiFC)法による解析も進める.酵素タンパク質間相互作用の有無と代謝産物生成量の関連を解析する.
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