研究課題/領域番号 |
21K19090
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分38:農芸化学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
竹川 薫 九州大学, 農学研究院, 教授 (50197282)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | エンドグリコシダーゼ / ネオグリコプロテイン / 固定化酵素 / ENGase / 糖転移活性 / 糖転移 / 糖タンパク質 / 糖鎖変換技術 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究ではまず、固定化脱糖鎖用ENGaseと固定化糖鎖転移用ENGaseの最適反応条件の検討を行う。さらに糖タンパク質の糖鎖の根本部分に存在するフコース残基を遊離するため、ENGaseとフコシダーゼを固定化したカラムによるGlcNAc-タンパク質の効率的生産の検討を行う。これらの条件検討により脱糖鎖&糖鎖付加が可能な固定化カラムが完成すれば、均一糖鎖への変換を実施して、種々のN-結合型糖鎖を付加した場合のバイオ医薬品(具体的には抗体IgGを用いる)の活性評価を実施する予定である。
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研究成果の概要 |
本研究では均一な糖鎖構造を有する糖タンパク質を酵素合成するために、糖タンパク質糖鎖の脱糖鎖化に必要なα-L-フコシダーゼとエンドグリコシダーゼ(ENGase)を担体に固定化して、効率的に脱糖鎖を行う技術について検討を行った。両酵素ともNHS-Activated Agaroseに固定化後も活性を保持することが確認できた。両固定化酵素を用いてIgGについてLC/MSで測定を行ったところ、脱糖鎖が確認できた。ヒト由来の糖タンパク質の多分岐糖鎖の脱糖鎖が可能な新規ENGaseの検索を試みた。その結果、腸内細菌ゲノムに存在するENGaseが多分岐糖鎖を切断する新規な酵素であることを明らかにできた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在市販されているバイオ医薬品の多くが糖タンパク質であるが、最も高い生物活性を示す糖鎖構造については未だ明らかにされていない。そこで、本研究では煩雑な工程であったエンドグリコシダーゼの糖鎖転移反応による糖タンパク質均一糖鎖変換技術を固定化酵素を用いて行うことを目指した。条件検討の結果、固定化酵素による糖タンパク質の脱糖鎖は効率良く行うことが可能になった。
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