研究課題/領域番号 |
21K19103
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分39:生産環境農学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
陶山 佳久 東北大学, 農学研究科, 教授 (60282315)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 次世代DNAシーケンシング / DNA品種識別 / 古代DNA / 環境DNA / 品種偽装抑止 / MPM-seq法 / MIG-seq法 / 次世代シーケンシング / メタゲノム / 品種鑑定 / ゲノムワイドSNP分析 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究代表者らが開発した次世代DNAシーケンシング技術であるMIG-seq法を用いれば、例えば親子関係にあるようなごく近縁な個体・品種のDNA試料であっても、短い配列を対象とした多数の情報に基づいて、極めて高精度にそれらを識別することができる。本研究では、この技術をさらに一歩進め、種内レベルの近縁な生物組織の混合試料を対象として、その構成を明らかにする技術開発を実施する。これにより、混合試料用の新たなDNAバーコーディング法を完成させ、幅広く応用可能な技術として醸成する。
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研究成果の概要 |
近縁な生物組織の混合試料の構成を明らかにするDNA分析技術を開発した。具体的には、1)加工食品等における構成品種の識別と、2)堆積土壌に含まれる植物種の構成解析を行なった。1)については、MIG-seq法(Suyama & Matsuki 2015)を応用することで、単純な混合試料であれば基本的な構成解析は可能であることをマメ類の市販加工食品によって明らかにした。2)については、複数の典型的な森林植生下の堆積土壌を試料としたほか、古代遺跡の堆積土壌を対象試料とし、MPM-seq法(Suyama et al. 2022)やターゲットキャプチャー法等によってその分析が可能であることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果は、加工食品等において使用されているごく近縁な品種を見分けることができることを示しているため、たとえば品種偽装を抑止できる可能性がある。また、たとえば環境DNA分析においてより近縁な生物種等を識別できる可能性を示している。特に考古学における古代DNA分析において、過去に存在していた近縁種の識別を可能にするだけでなく、たとえば地域系統の識別や個体数の推定など、その応用の範囲は広いため、この分野の研究の進展に寄与できると考えられる。
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