研究課題/領域番号 |
21K19109
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分39:生産環境農学およびその関連分野
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
鈴木 栄 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (80397017)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
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キーワード | 画像データ / フラボノイド色素 / プロモーター / モニタリング / センサ / ストレス処理 / GM植物 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,病害虫被害や生理障害に対する超早期防除対策が可能になる,情報表示ディスプレイ化した葉を有する「GM(遺伝子組換え)バイオセンサー植物」の開発を目的とする.このGM植物は収穫対象ではなく,各種センサ機器と同等な生物センサとして,生産地に一定間隔で栽培することを想定している.このシステムにより,収穫対象作物の遺伝子発現情報を画像データとして活用でき,直接サンプリングせずに遺伝子レベルの詳細なモニタリングが可能となる. 将来的に本課題は,AI技術と融合させ,様々な分野で利用できる「葉のディスプレイ化技術」へも発展可能である.
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研究成果の概要 |
本研究では,病害虫被害や生理障害に対する超早期防除対策が可能になる,情報表示ディスプレイ化した葉を有するGMバイオセンサー植物の開発を目的とした.研究の結果,モデル植物のタバコ遺伝子組換え個体において,UV,葉への過剰水分,葉の切断,コナジラミ(害虫)の接触などのストレス処理後に,アントシアニン色素により葉が赤色化する遺伝子の組み合わせを見出した.すなわち,シロイヌナズナ由来AtDJ-1遺伝子(抗酸化タンパク質)のプロモーター用い,転写活性化因子VP16およびアントシアニン生合成経路の転写促進遺伝子(Atpap1)を制御した場合に,葉の赤色化が誘導された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本技術のGM植物は収穫対象ではなく,各種センサ機器と同等な生物センサとして,生産地に一定間隔で栽培することを想定しており,収穫対象作物の遺伝子発現情報を画像データとして活用し,直接サンプリングせずに遺伝子レベルの詳細なモニタリングが可能となる.将来的に本技術は,AI技術と融合させ様々な分野で利用できる「葉のディスプレイ化技術」へも発展可能である.また,消費者にも新たな価値を提供できる可能性がある.すなわち,購入者が温度や光などの栽培環境を変えることに反応し,花や葉の色や模様が変化する新奇な観賞用作物の作出につながると考えられる.
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