研究課題/領域番号 |
21K19123
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分39:生産環境農学およびその関連分野
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
鈴木 章弘 佐賀大学, 農学部, 教授 (50305108)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
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キーワード | 遠赤色光 / AM菌 / 共生 / 菌糸伸長 / 光質 / 菌根菌 / 光シグナル / 根 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者は,菌根菌と宿主植物の共生成立には化学物の相互認識に加えて,宿主植物の根から放射される光が関与している可能性が高いという事実を見出している。そこで本研究では,1)菌根菌の光応答の波長特異性,2)光による共生促進の菌根菌におけるシグナル伝達,3)光による共生促進の宿主植物におけるシグナル伝達,の3つの小課題を遂行し「地上部から植物体内を通って根へ到達した光が菌根菌の共生を促進する」メカニズムを理解する。
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研究成果の概要 |
草本類の茎や根の中を遠赤色光(FR)が効率よく伝達されることが知られている。そこで,根まで到達したFRが地中で菌根菌共生を促進する可能性を検証した。その結果,700-910 nmの極弱い光で菌根菌の菌糸の伸長が促進される可能性を見出した。また,FRを照射した時の菌根菌の遺伝子発現を調査したところ,膜に関する多くの遺伝子の発現が変動していたことから,膜の機能が変化することによって菌根菌の菌糸の生長が促されている可能性が考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
菌根菌と宿主植物の共生が成立するためには少なくとも菌根菌が分泌するファクターと宿主植物が分泌するストリゴラクトンの相互認識が必要であると考えられている。本研究では,それに加えて宿主植物から菌根菌への光によるシグナルが関与している可能性を示すものであり,植物生理学などの基礎研究に加え,土壌微生物学や土壌肥料学などの応用の側面が強い学問分野の教科書にも新たな記載を追加する極めて重要な研究である。
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