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雑草特性の本質的要素である生活史可塑性を発現する遺伝的機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21K19125
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分39:生産環境農学およびその関連分野
研究機関新潟食料農業大学

研究代表者

吉岡 俊人  新潟食料農業大学, 食料産業学科, 教授 (10240243)

研究期間 (年度) 2021-07-09 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2021年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
キーワード種子春化 / 越年草 / 一越年草 / 生活史進化 / 花成遺伝子 / 種子二次休眠 / 雑草性 / 生活史可塑性 / 二次休眠 / 冬生一年草 / 生活史 / 花成 / 遺伝子 / 雑草特性 / 播性制御 / 雑草 / 種子2次休眠
研究開始時の研究の概要

【目的】雑草特性の本質的要素が種子発芽と開花結実のタイミングが柔軟であること、つまり生活史可塑性である。本研究では、冬生雑草の生活史可塑性を発現する遺伝的機構の解明に挑戦する。
【方法】冬生雑草の種子が冬期の低温に遭遇すると、越年草では二次休眠が、一越年草では種子春化が、それぞれ二者択一的に誘導される。そこで、二次休眠および種子春化の責任遺伝子を決定し、それらが低温で発現制御される機構を解析する。
【意義】本研究によって、雑草に代表される攪乱依存種を成り立たせる生活史可塑性の遺伝的機構が解明に近づく。種子春化遺伝子の決定は、緑体春化とは異なる新奇な花成制御システムの発見につながると考えている。

研究成果の概要

種子が冬期の低温に遭遇すると、一越年草では種子春化が、越年草では二次休眠が、それぞれ二者択一的に誘導される。キク科一越年草ヒメムカシヨモギの遺伝子PSV1を高発現で導入したシロイヌナズナ(Ws)は種子低温遭遇なしに早期開花性を示した。また、低温で種子二次休眠が誘導されるシロイヌナズ(Col)では、PSV1ホモログ遺伝子が高発現となった変異型は二次休眠誘導が生じなかった。以上から、PSV1が種子春化遺伝子であり、その発現制御が一越年草と越年草の生活史分化に係わった可能性が高い。生活史可塑性が大きい一越年草は越年草に比べて雑草性が高い。したがって、PSV1は雑草の本質的要素に関与すると考えられる。

研究成果の学術的意義や社会的意義

春化は緑体春化と催芽種子春化、および未発芽種子春化に分けられる。緑体春化と催芽種子春化の分子機構は、近年、解明が進んだが、未発芽種子春化については不明である。本研究からPSV1が高い確度で未発芽種子春化の責任遺伝子であることが明らかになった。これは新奇花成システムの発見につながる可能性がある。未発芽段階の種子で発芽後植物体の花成が制御できれば、農業技術としての応用範囲が広く、社会貢献が期待される。キク科植物であるヒメムカシヨモギの遺伝子PSV1が、分子系統樹では遠いクレードに属するアブラナ科植物のシロイヌナズナで花成に機能することは、植物進化学的にも興味深い。

報告書

(3件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 冬生一年草の生活史を規定する種子春化候補遺伝子のシロイヌナズナ組換え体を用いた機能解析2022

    • 著者名/発表者名
      酒井翔平、日下部智香、吉岡俊人
    • 学会等名
      第十回低温・氷温研究会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

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公開日: 2021-07-13   更新日: 2025-01-30  

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