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魚類コラーゲン製軟骨再生材料の開発:再生医工学研究のパラダイムシフトをめざして

研究課題

研究課題/領域番号 21K19130
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分40:森林圏科学、水圏応用科学およびその関連分野
研究機関北海道大学

研究代表者

都木 靖彰  北海道大学, 水産科学研究院, 教授 (10212002)

研究分担者 浦 和寛  北海道大学, 水産科学研究院, 准教授 (90360940)
研究期間 (年度) 2021-07-09 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2022年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
キーワード魚類Ⅱ型コラーゲン / 細胞足場 / 軟骨組織工学 / 水産廃棄物利用 / 魚類 II 型コラーゲン / 軟骨再生工学 / 水庵廃棄物利用 / 軟骨再生 / 組織工学
研究開始時の研究の概要

加工副生物から採取できる魚類コラーゲンを用いた高付加価値な医療利用を実現し,これまで食利用が中心であった副生物利用の方向性を大きく変革・転換することに挑戦する。チョウザメ脊索由来Ⅱ型コラーゲンが哺乳類コラーゲンと比べて迅速に生体コラーゲン線維レベルの太い線維を形成する能力をもつことを活かし,線維形成能が低い哺乳類由来コラーゲンでは不可能な,軟骨の生物学的・力学的な性質を模倣した組織工学用足場材料を開発し,軟骨再生医療に貢献する。本構想はこれまで再生医工学領域の研究では用いられてこなかった魚類コラーゲンを用いることで従来研究のパラダイムシフトを企図する点で,独創性の高い挑戦的課題である。

研究成果の概要

チョウザメ脊索から得られるⅡ型コラーゲン (NC) の高い原線維径性能に着目して,NC原線維が一方向に配列した薄膜上のゲルを細胞培養用カバースリップ表面にコーティングする技術の開発に成功した。加えて,NC原線維コート上でマウス軟骨前駆細胞ATDC5を培養し,NC原線維の軟骨細胞分化誘導活性が極めて高いことを証明した。また,NC原線維からなるハイドロゲルの安定した形成技術を開発し,今後の機能検証を可能とした。これらの技術をさらに発展させ,たとえばコンドロイチン硫酸などの機能性分子を導入したハイブリッド型ゲルを合成すれば,さらに機能性の高い軟骨組織工学用足場が実現することが期待される。

研究成果の学術的意義や社会的意義

本課題では哺乳類やトリ由来Ⅱ型コラーゲンでは実現し得なかった,Ⅱ型コラーゲン原線維からなる軟骨組織工学用材料の開発に成功した。たとえばNC原線維を生体適合性が低い人工高分子を用いた軟骨組織工学用人工足場材料表面にコートすれば,力学強度と生体適合性,強い軟骨細胞分化活性を合わせ持つ新規材料の合成が可能になる。加えて,光学的透過性が高いNC原線維コートはタイムラプスビデオ観察等が応用でき,Ⅱ型コラーゲン原線維に対する軟骨細胞の反応を詳細に調べるための研究ツールとしても類を見ないものである。これらの成果は魚類加工残渣由来コラーゲンの医療利用に大きく一歩を踏み出すための基盤的成果であると考える。

報告書

(3件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Effect of self-assembled type II collagen fibrils on morphology and growth of pre-chondrogenic ATDC5 cells2021

    • 著者名/発表者名
      Linyan SHI, Kazuhiro URA, Yasuaki TAKAGI
    • 学会等名
      The 8th international symposium of East Asia Fisheries Technologists Association
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 国際学会

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公開日: 2021-07-13   更新日: 2024-01-30  

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