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光スイッチを用いた次世代型不妊魚作出法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21K19133
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分40:森林圏科学、水圏応用科学およびその関連分野
研究機関筑波大学

研究代表者

林 誠  筑波大学, 生存ダイナミクス研究センター, 助教 (50714838)

研究分担者 吉崎 悟朗  東京海洋大学, 学術研究院, 教授 (70281003)
研究期間 (年度) 2021-07-09 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
キーワード光スイッチ / ニジマス / CRISPR/Cas9 / 魚類 / 不妊魚
研究開始時の研究の概要

近年、水産分野において、不妊化技術は養殖場から逃亡した個体による遺伝子汚染への対応策や、作出した優良系統のコピー防止策として注目されている。よって、安定した簡便な不妊魚作出法は幅広い応用が期待される。そこで、本研究では簡便な不妊魚の大量生産技術として、光スイッチを利用したCRISPR/Cas9法による不妊魚作出技術の確立を目標に研究を行う。これにより、光照射により生殖細胞消失による不妊化が誘導されるかを解析する。さらに、同時期の稚魚を暗所で飼育した場合には正常に妊性を有し系統を維持できるか解析する。

研究実績の概要

不妊化技術は養殖場から逃亡した個体による遺伝子汚染への対策や、作出した優良系統のコピー防止策として注目されている。しかし、不妊化技術における大きな問題の一つは、不妊化した個体から次世代を得ることができない点にある。よって、変異遺伝子をヘテロで維持する必要があるため、交配で得られた次世代では1/4しか不妊にならない。そのため、不妊魚の選抜を行う必要があるのが現状である。そこで、本研究では新たな不妊魚の大量生産技術として、光スイッチを利用したCRISPR/Cas9法の有用性を検討することを目標に研究を行う。
これまで、光スイッチを利用したCRISPR/Cas9は、培養細胞をはじめマウスなどにおいて利用されている。しかし、魚類、特にニジマスなど低水温環境で飼育される魚類においても光スイッチを利用したCRISPR/Cas9を用いた報告はないのが現状である。そこで、低水温環境で飼育されるニジマスにおいて光スイッチを利用したCRISPR/Cas9が利用できる可能性を探ることを目的として研究を進めている。そのために、CRISPR/Cas9作用を容易に判別できる体色遺伝子の一つであるslc45a2遺伝子に着目して解析を進めている。
今年度のニジマス繁殖期に、gRNAを発現させるためのvectorと、光反応性のCas9タンパク質を全身で発現させるvectorをニジマス卵にinjectionした。しかし、体色に目立った変化は見られず、青色光の強度を強くすると発生が異常になり孵化しないことが明らかになった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

gRNAを発現させるためのvectorと、光反応性のCas9タンパク質を全身で発現させるvectorをニジマス卵へinjectionした。しかし、DNAのinjectionでは、funder世代において体色に顕著な変化が見られないことが明らかになった。また、光反応性のCas9タンパク質を活性化するための青色光を強くすると、発生が異常になり孵化しないことが明らかになった。

今後の研究の推進方策

injectionの効率を改善するため、vectorそのもののinjectionから、すでに実績のあるRNAのinjectionに切り替えることを予定している。具体的には、in vitroで光反応性のCas9 mRNAを合成し、gRNAとともにニジマス卵へ注射する予定である。
また、照射する青色光については、照射強度と照射時間、照射時期を検討することで発生に影響が出づらい条件を検討することを予定している。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書

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公開日: 2021-07-13   更新日: 2024-12-25  

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