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スギ・ヒノキ成木栄養組織由来の万能細胞誘導によるマイクロプロパゲーションの開発

研究課題

研究課題/領域番号 21K19154
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分40:森林圏科学、水圏応用科学およびその関連分野
研究機関国立研究開発法人森林研究・整備機構

研究代表者

丸山 毅  国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 研究専門員 (20353865)

研究期間 (年度) 2021-07-09 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
キーワード万能細胞 / 不定胚 / 苗条原基 / 栄養繁殖 / マイクロプロパゲーション / スギ / ヒノキ / 組織培養
研究開始時の研究の概要

針葉樹のクローン増殖においては、不定胚形成による個体再生技術が最も効率の良い手法として知られている。しかし、これまでに成功した様々な樹種では種子胚を材料として用いるため、親木の遺伝子組成とは異なる個体の増殖しかできない。目的とする選抜個体そのものを増殖させるためには、茎葉、針葉、新芽などの栄養器官を用いた個体再生技術の開発が必要不可欠ある。そこで、スギ・ヒノキ成木栄養組織からの万能細胞誘導技術を開発することを本研究の目的である。この技術が開発されれば、選抜された個体を効率的に増殖させることが可能となり、スギ・ヒノキの優良品種・系統などの林業事業への実用化に向けた基盤技術の確立に貢献する。

研究実績の概要

令和5年度の研究実績は、以下のとおり。
①スギ・ヒノキ成木の栄養器官の外植体を用いて、万能細胞の誘導率を向上させるための培養条件を再検討した。その結果、スギの場合は、外植体を低温処理や薄い細胞層培養法(Thin Cell Layer Culture)、または両者の組合せで培養すると、1つのクローンにおいて不定胚形成細胞が見られたものの、いずれも低い頻度で誘導された。この結果は、不定胚形成細胞の誘導条件に対する反応は外植体の遺伝由来によって異なることが示唆された。一方ヒノキの場合は、外植体をサイトカイニンやオーキシンを含む培地で培養すると、複数のクローンでいずれも高い確率で苗条原基が形成されることに対して、不定胚形成細胞の誘導が見られなかった。
②得られた万能細胞からの個体再生の検証を行った。その結果、スギの場合は、数系統の不定胚形成細胞から誘導した成熟不定胚を発芽させ、植物体を再生した。また、ヒノキの場合は、複数のクローンから得らえた苗条原基を伸長用培地で継代培養し、伸長したシュートを発根させ、植物体を再生した。引続き次年度は、再生した植物体を外気順化し、苗化を検証する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

万能細胞誘導の研究遂行に、想定以上に時間を要したため、当初予定されていた実験の一部が延期になった。

今後の研究の推進方策

次年度は、以下の研究を実施する。
①万能細胞の誘導率を向上させるための培養条件を引続き検討する。
②再生した植物体を用いてスギ・ヒノキの苗化を検証する。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 1件、 オープンアクセス 2件、 査読あり 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 成長に優れた無花粉スギ苗を短期間で作出・普及する技術の開発.2023

    • 著者名/発表者名
      森口喜成、上野真義、丸山E.毅、番塲由紀子、伊藤由紀子、宮下智弘、川上清久、袴田哲司、長谷川陽一、鶴田燃海、水谷朱美.
    • 雑誌名

      森林遺伝育種

      巻: 12(3) ページ: 104-107

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 不定胚に由来する無花粉スギ苗の効率的な生産法2022

    • 著者名/発表者名
      丸山毅、鶴田燃海、上野真義、川上清久、番塲由紀子、森口喜成
    • 雑誌名

      森林総合研究所研究成果選集2022(令和4年版)

      巻: 令和4年版 ページ: 10-11

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] An Improved and Simplified Propagation System for Pollen-free Sugi (Cryptomeria japonica) via Somatic Embryogenesis2022

    • 著者名/発表者名
      MARUYAMA ET, TSURUTA M, UENO S, KAWAKAMI K, BAMBA Y, MORIGUCHI Y
    • 雑誌名

      Frontiers in Plant Science

      巻: 13:825340 ページ: 1-15

    • DOI

      10.3389/fpls.2022.825340

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [図書] 組織培養による無花粉スギ苗の増殖マニュアル2022

    • 著者名/発表者名
      鶴田燃海、丸山毅、上野真義、川上清久、番塲由紀子、森口喜成
    • 総ページ数
      20
    • 出版者
      森林総合研究所
    • ISBN
      9784909941299
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2021-07-13   更新日: 2024-12-25  

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