研究課題/領域番号 |
21K19159
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分41:社会経済農学、農業工学およびその関連分野
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
渡辺 昌規 山形大学, 農学部, 教授 (20320020)
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研究分担者 |
山田 千佳子 名古屋学芸大学, 管理栄養学部, 准教授 (30351216)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | 脱脂米糠 / 脱脂米糠糖化液 / 微生物油脂 / 油性酵母 / PCA解析 / 油脂生産酵母 / 米糠タンパク質 / 有機リン化合物 / アレルゲンフリータンパク質 / 米由来バイオマス |
研究開始時の研究の概要 |
世界的な食料需要の増加,バイオ燃料等の油脂需要構造の変化により,現在,タンパク質・油脂の安定供給が望まれている。本研究課題では,米油製造後に副生される脱脂米糠からアレルゲンフリータンパク質・有機リン化合物の回収・精製とその残渣からの効率的な機能性油脂生産の双方を可能にする完全資源化・ゼロエミッション技術を開発する。
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研究成果の概要 |
代表者らが開発したIP-EWT法により、脱脂米糠から得られた高濃度タンパク質の食品科学諸特性の理解とその残渣画分に含有するC5、C6糖からの微生物プロセスによる高不飽和脂肪酸含有油脂生成の双方について検討を行った結果、脱脂米糠由来タンパク質の吸油・吸水特性、乳化活性値は、カゼインタンパク質と同等の傾向を示した。また、貯蔵弾性値は損失弾性よりも上回っており、安定したゲルを形成能が認められた。脱脂米糠糖化液のC:N、C:P比双方の任意制御による微生物油脂生産試験、主成分分析(PCA)、Biplot解析により、菌体増殖を抑制する事により、油脂生成量は低下するが、高TUD油脂生成の可能性を示唆した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題は,未利用バイオマスである米加工副産物(脱脂米糠)の新規再資源化技術開発を試みるものであり,脱脂米糠からのアレルゲンフリータンパク質,有機リン化合物の生成のみならず,その残渣から微生物油脂を生成することにより,脱脂米糠の完全資源化を目指す点に最大の特徴がある。本研究の実施により,油糧作物以外の未利用植物性バイオマスからの油脂生産に関わる基盤技術の確立の他,ゼロエミッションへの貢献をも可能にするものであり,本研究の進展により,バイオリファイナリー技術開発にイノベーション,他のバイオマスへの応用展開,SDGsへの貢献も期待される。
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