研究課題/領域番号 |
21K19163
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分41:社会経済農学、農業工学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
芋生 憲司 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (40184832)
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研究分担者 |
古橋 賢一 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 助教 (10779739)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 微細藻類 / 炭化水素 / 抽出 / オイル / バイオ燃料 / 連続培養 / ミルキング / 有機溶媒 |
研究開始時の研究の概要 |
バイオ燃料の原料として期待されている群体性微細緑藻Botryococcus brauniiは、細胞分裂過程で生産した炭化水素を細胞間構造体に蓄積する。しかし、ノルマルヘキサン等の抽出溶媒の分離に要する投入エネルギーが大きいこと及び増殖が他藻種と比較して遅いことが課題となっている。そこで本研究では、上記課題を解決するために、溶媒分離のための蒸留操作を伴わない炭化水素回収と、細胞を死滅させることなく細胞外に蓄積された炭化水素のみを回収して再培養させるミルキングを同時に達成する新規プロセスを開発する。
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研究成果の概要 |
一般的なオイル生産性微細藻は、細胞内に油脂や脂肪酸といったオイルを蓄積するが、緑藻Botryococcus brauniiは、他と異なり細胞同士をつなぐ細胞間高次構造に重油相当の炭化水素を蓄積する。そのため、細胞を非破壊のままオイルを抽出し、再培養するミルキングという手法が検討されているが、一般的な有機溶媒では毒性があり、細胞活性が低下する。本研究では、抽出効率を上昇させるため、溶媒の細胞間構造への侵入を阻害するコロニー外周の繊維構造の生産を低減させる手法を既存品種以外にも適用可能なことを明らかにした。また、これまでとは異なる非毒性有機溶媒を用いて光合成活性を低下させずに、炭化水素を抽出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
微細藻類は陸上植物よりもオイル生産性が高いため、航空燃料やトラクタ等のバイオ燃料代替の資源として期待されている。しかし、その培養~回収~オイル抽出の工程で、多くのエネルギーや資源が投入されるため、生産プロセスでのGHG排出量削減が求められている。本研究の手法は、微細藻を殺さずに再培養してオイルを再生産させる新たな手法について行ったものであり、培養工程での生産性向上ならびに投入エネルギー削減に大きく貢献が期待されるものである。
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