研究課題/領域番号 |
21K19169
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分41:社会経済農学、農業工学およびその関連分野
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
治多 伸介 愛媛大学, 農学研究科, 教授 (60218659)
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研究分担者 |
中野 拓治 琉球大学, 農学部, 客員教授 (30595202)
山岡 賢 琉球大学, 農学部, 教授 (70373222)
上野 秀人 愛媛大学, 農学研究科, 教授 (90301324)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 農業集落排水施設 / 汚泥 / マイクロプラスチック |
研究開始時の研究の概要 |
生活排水中の「衣類の合成繊維くず」や「洗顔剤,歯磨粉の研磨剤」などは,1次マイクロプラスチックとして下水処理施設へ流入し,その多くは汚泥に移行する.そして,汚泥を農地還元した場合は,農地生態系に悪影響を与え,また,農地から流出して水系汚染を引き起こす可能性がある.その対策のために,本研究では「汚泥資源化施設内の微生物活性を利用してマイクロプラスチックを高率分解」するという「技術革新に挑戦」する.
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研究実績の概要 |
本研究では,汚泥中に混入するマイクロプラスチック(以下,MPs)の,コンポスト化,メタン発酵消化などの汚泥資源化過程における革新的微生物分解技術を開発することを目的に,現場の実態調査と室内実験を実施している.令和5年度は,まず,コロナ禍によって1~2年目(令和3~4年度)に十分に実施できなかった現地調査とサンプリングを進めた.それによって,昨年度までにMPs分析を進めていた農業集落排水汚泥のコンポスト施設の中で,MPsの分解・変質が進行しやすかった施設の運転条件は,①コンポスト化温度が高い場合,②コンポスト化の時間が長い場合,といった条件であったことを示唆する現地調査結果を得ることができた.また,昨年度までに収集したサンプルに加えて,約10施設の汚泥資源化施設からのサンプルを新たに採取し,それらにおけるMPs混入状況や,資源化過程での分解・変質状況の実態と特徴についての検討を,顕微FT-IR,顕微ラマン,FE-SEMを用いて進めた.さらに,室内実験に関しては,コンポスト化に加えて,メタン発酵消化の室内実験装置を整備し,その装置を使ってのメタン発酵消化過程でのMPsの分解・変質の進行状況と,進行しやすい条件に関しての予備実験を進めた.それに加えて,MPsの分解に寄与している酵素および微生物種・微生物群集構造を解析するために,昨年度まで利用していた次世代シーケンサーによる解析に加えて,メタゲノム解析の活用の有用性を評価し,メタゲノム解析を活用できる解析環境を整備した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
令和5年度は,研究代表者が,所属機関において要職(農学研究科長・農学部長)に就き,それに加えて,全国農学系学部長会議のホストも務めたため,それらの業務に,特に多くの時間を割り当てる必要が生じ,本研究に投入できるエフォートが少なくなった.それによって,研究代表者自身の研究業務と研究全体の統括業務を十分に円滑に進めることができず,研究の遅れが生じた.
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今後の研究の推進方策 |
令和6年度については,当初の計画に沿った研究を進めるとともに,メタゲノム解析の活用によって,酵素および微生物種・微生物群集構造に関して充実した分析結果・成果を得る.すなわち,令和6年度は,令和5年度までの現地調査と室内試験を継続,発展させるとともに,汚泥資源化施設でのMPsの高い分解能力の発揮条件と,それを支える微生物種や群集構造,酵素の詳細を解明する.そして,4年間(令和3~6年度)の研究で得られた結果と考察を,廃棄物処理施設,農地土壌,河川底泥などの多様な環境下でのMPs分解を促進する技術への応用にも繋がる知見として総括する.
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