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機能的スクリーニングによる種特異的精子形成誘導因子の同定

研究課題

研究課題/領域番号 21K19194
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分42:獣医学、畜産学およびその関連分野
研究機関北里大学

研究代表者

久保田 浩司  北里大学, 獣医学部, 教授 (80263094)

研究期間 (年度) 2021-07-09 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2021年度)
配分額 *注記
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
キーワード精原幹細胞 / 精子形成 / 異種移植 / 機能発現クローニング / ウシ
研究開始時の研究の概要

精子形成の源となる精原幹細胞の培養系と精子形成不全マウスへの異種移植系を用い、マウス精巣にてウシ精子形成を促す分化誘導因子を機能発現クローニング法により同定する。異種動物の精子形成をマウス精細管内にて再構築できた場合、新たな精原幹細胞からの精子産生システムとして、有用産業動物の持続的作出、生物多様性を支える稀少種の維持、雄性不妊の原因解明につながり、動物とヒトの新たな生殖補助技術の開発に貢献する。

研究実績の概要

分化誘導刺激に用いるウシ精原幹細胞を得るために精子形成前のウシ精巣から精原幹細胞の前駆細胞であるゴノサイト(前精原細胞)の分離方法を確立した。ゴノサイトの細胞表面形質を指標にフローサイトメトリーにてゴノサイトの含有率を解析した結果、未成熟ウシ精巣から調整した細胞浮遊液に含まれるゴノサイトは数%に満たなかったが、ゴノサイトの低接着性を利用した濃縮を行うことにより、ゴノサイトを70%以上含む細胞浮遊液を得ることができた。この分離・濃縮法はセルソーターや磁気ビーズなどの特別な機器や試薬を必要とせず容易に大量のゴノサイトを得ることが可能な方法であり、ゴノサイトから精原幹細胞への移行を促す培養系の検討を効率的に行うことができるようになった。
分化因子を誘導発現させるためのcDNAライブラリーはテトラサイクリン(Tet)誘導発現系を利用する計画であるが、本誘導系が哺乳動物精原幹細胞で機能するかは不明であった。cDNAライブラリーを構築するためのベクターの検討のため、Tet応答性転写因子発現ユニットとTet応答因子配列下流に緑色蛍光タンパク質(EGFP)レポーター遺伝子発現ユニットを組み合わせたトランスポゾンベクターを作成した。作成したトランスポゾンベクターをマウス精原幹細胞に電気穿孔法により遺伝子導入し、誘導物質であるTet誘導体ドキシサイクリン(Dox)によるEGFP発現誘導を行ったところ、Dox非存在下ではEGFPの発現が認められない一方、Dox添加後、速やかにEGFPの誘導発現を確認した。本結果によりTet誘導発現トランスポゾンベクター系が分化因子を誘導発現させるためのcDNAライブラリーの構築に適していることを確認した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

ウシゴノサイトの細胞表面形質の同定と分離法を確立したこと、Tet誘導発現トランスポゾンベクター系が精原幹細胞において機能することが示され、cDNAライブラリーを構築するためのベクター系が確立されたことは重要な進展である。しかし、分化刺激したウシ精原幹細胞のcDNAライブラリーの作成に着手できなかったことから、やや遅れていると評価した。

今後の研究の推進方策

これまで申請者が確立してきた精原幹細胞培養系においてゴノサイトから精原幹細胞への移行は自発的に行われる。均一な未分化状態の精原幹細胞を得るために、ゴノサイトから精原幹細胞への移行を促進させる培養条件を検討する。さらにレチノイン酸刺激により精原幹細胞からの分化誘導を促進する培養条件を検討する。こうして得られた分化誘導刺激したウシ精原幹細胞を用いてTet誘導発現トランスポゾンベクターを基本構造としたDNAライブラリーを作成する計画である。

報告書

(1件)
  • 2021 実施状況報告書

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公開日: 2021-07-13   更新日: 2024-12-25  

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