研究課題/領域番号 |
21K19197
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分42:獣医学、畜産学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
山下 健一 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 総括企画主幹 (90358250)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2022年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 化学工学 / 動物生産科学 / スケールアップ / 精子 / 繁殖 / 不妊治療 / 畜産 / 生産技術 / 家畜 / 性判別 / 家畜繁殖用精液 |
研究開始時の研究の概要 |
家畜の牛の繁殖において、「性選別」の実現は生産性向上の切り札である。すでに、X精子とY精子のわずかなDNA量の違いを蛍光染色で読み取り選別した繁殖用精液が広く用いられている。一方、学術的には近年、遺伝子発現の制御に関する研究が進んでおり、この中でX精子とY精子の遺伝子発現の違いも報告されている。加えて、これを応用した性選別技術も報告されるようになってきている。これが普及につなげられるかどうかは、繁殖用精液としての量産技術と併せて開発できるかどうかにかかっている。本研究では、生産プロセス技術開発の視点から性選別の原理を整理することで、量産性に重点を置いた生産技術を検討する。
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研究成果の概要 |
畜産における牛の繁殖では、「性選別」の実現は生産性向上の切り札であり、すでに、X精子とY精子のわずかなDNA量の違いをもとに選別した繁殖用精液が広く用いられている。一方、学術的には近年、遺伝子発現の制御に関する研究にトレンドが移行しており、この中でX精子とY精子の遺伝子発現の違いも報告されている。本研究では、X精子とY精子の機能差による性選別に、生産プロセス技術を同時に検討することで、量産性を併せ持つ性選別技術を開発することに取り組んだ。X/Y精子の運動性に差をつける溶液条件の検討と同時に、相似則に基づいた運動性選別手法のスケールアップを同時に並行で検討し、X/Y比の確認を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
全産業の中で最も睡眠時間が短いと言われる畜産業において、生産性向上の切り札とされる「性選別精液」に関する研究を行った。特に牛では、例えば乳用牛のように、性別による役割が明確であるという特徴がある。本研究は、すでに使用されている性選別精液よりも、繁殖性と性選別が高いものを目指すものであり、かつ凍結ストローという従来と変わらない形態での提供を実現するものである。つまり、使う人にとっては、今までと同じ使い方で、効果を得ることができるよう配慮したものを目指した。繁殖作業の成功率を上げ、計画どおりの性で子牛を得ることができれば、収益向上と働き方改革につながるものと期待される。
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