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エピジェネティック変異の多様性増大を介した環境適応機構の探索

研究課題

研究課題/領域番号 21K19199
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分43:分子レベルから細胞レベルの生物学およびその関連分野
研究機関北海道大学

研究代表者

村上 洋太  北海道大学, 理学研究院, 教授 (20260622)

研究期間 (年度) 2021-07-09 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
キーワードエピジェネティクス / 環境適応 / ヘテロクロマチン / 多様性 / 分裂酵母
研究開始時の研究の概要

生物の生存、種の維持において非常に重要な環境適応に偶発的な突然変異による生物形質の多様性増大が寄与する事は良く知られている。我々は、自身のものを含む最近の解析から、「遺伝子発現を抑制するヘテロクロマチンの分布に多様性が存在し、この偶発的なヘテロクロマチン形成による遺伝子発現抑制が環境適応に寄与する」との仮説をたてた。本課題ではクロマチン構造解析に適した分裂酵母をモデル生物として、ストレス環境下でヘテロクロマチン分布の多様性が増大するのか、その多様性増大が環境適応に寄与するのか、さらにその多様性増大が適応の“記憶”として機能するのか、について検討を行うことで、上記仮説を検証する。

研究成果の概要

分裂酵母を用いた最近の解析から異所的なヘテロクロマチン(ectopic heterochromatin: EHC)の分布に多様性が存在し、EHCによる遺伝子発現抑制(エピジェネティック変異)が環境適応に寄与するとの仮説の検証をおこない、以下の2点を明らかにした。1) ストレス環境でのEHCの分布の多様性の増大がおこることを示した。2) 人為的にEHC多様性を増大させると、薬剤耐性や栄養要求性を示す株の出現確率が増え、それがEHCに由来する表現型の変化であることを示した。以上の結果はEHCの多様性が環境適応に寄与しうることを示す結果である。

研究成果の学術的意義や社会的意義

環境適応は基本的に突然変異と自然選択によりおこると考えられているが、本研究によりエピジェネティックな変化も環境適応に寄与する事を示すことができた。エピジェネティックは即時的な環境変化への応答と遺伝的な適応の間の中期的時間帯できのうするものと考えられ、生物の適応戦略を考える上で興味深い。今後、このエピジェネティックな環境適応が遺伝的な環境適応に影響を与える可能性を検討することで、適応進化に新しい概念を導入できる可能性がある。

報告書

(3件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書

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公開日: 2021-07-13   更新日: 2024-01-30  

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