研究課題/領域番号 |
21K19231
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分43:分子レベルから細胞レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
池ノ内 順一 九州大学, 理学研究院, 教授 (10500051)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 膜流動性 / スフィンゴミエリン / コレステロール / 生体膜 / ラフト / 可視化 / リン脂質 / 膜ドメイン |
研究開始時の研究の概要 |
細胞膜の構成要素であるリン脂質には多数の分子種が存在しますが、それらの局在や機能は不明な点が多くあります。特定の脂質分子の局在を可視化する上で、特定の脂質に特異的に結合する脂質結合タンパク質が有用ですが、天然に存在する脂質結合タンパク質の種類は限られています。本研究では、既存の脂質結合タンパク質を改変することにより、可視化できる脂質のレパートリーを拡張し、特定の脂質分子種の機能や各種の病態発症との関連を明らかにします。
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研究成果の概要 |
生体膜において多様な脂質分子種が時空間的に不均一に分布することが、多様な細胞内機能に関わると考えられている。本研究課題では、多様な脂質の混和物として形成される細胞膜の物性を可視化するツールの開発を目指して研究を行った。ピレン骨格色素(PA)は、Lo相では短波長、Ld相では長波長の蛍光を発するソルバトクロミック色素であり、Red/Blueの比によって膜の秩序性を可視化できる。しかし、ピレン骨格色素は膜透過性が高く、形質膜の不均一性については観察が困難であった。今年度は、ピレン色素を改変し、選択的に形質膜に局在化させることによって、形質膜の膜物性の不均一性を可視化するプローブの開発を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生体膜は多様な脂質分子種によって構成されており、これらの脂質種が時空間的に不均一に分布することが、多様な細胞内機能に関わると考えられている。人工脂質二重膜において、スフィンゴ脂質やコレステロールは、秩序性の高い膜領域を形成し、他の膜領域と相分離する性質を示すが、生細胞の形質膜の物性が不均一であるかについては、解析手法が限られるため未解明である。本研究では、周囲の膜の物性に依存して異なる波長の蛍光を発する環境依存性プローブを改変し、生体膜の不均一性の可視化するプローブの開発を行った。
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