研究課題/領域番号 |
21K19232
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分43:分子レベルから細胞レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
川又 理樹 九州大学, 生体防御医学研究所, 助教 (80602549)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | Lineage tracing / DNA barcode / CRISPR-Cas9 / DNAバーコード |
研究開始時の研究の概要 |
そこで本研究では、2つの標識法を融合させた「蛍光+DNAバーコード」二重標識法によって1細胞レベルでの解析が可能な新規lineage tracing法を開発する。蛍光に関しては2色の蛍光を細胞局在の違いで9つのパターンを分類できるCRISPR-Cas9の仕組みを利用し、DNAバーコードはCas9で誘導される膨大な種類のindel mutationで同時に付加することができる。これ系を用いてin vitroやin vivoにおける細胞追跡手法としての有用性を実証し、再生メカニズムやがん起源細胞の同定を目的とした解析を行う。
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研究成果の概要 |
これまで細胞の標識法は、蛍光で4色程度しか識別することができず、解像度が低い問題があった。そこで、2本のアレルに対するCRISPR-Cas9によるindelの誘導を蛍光識別できるAIMSを構築し、2色から蛍光の局在変化を利用し、9パターンを蛍光で識別できるシステムを開発した。また、CRISPR-Cas9のindelを利用したDNA barcodeを同時に標識することで、同色でも異なるクローン解析が可能なシステムへと発展させた。実際に蛍光パターンやbarcodeは細胞集団の中で多様性に富んでおることを確認し、新規二重標識lineage tracing法の有用性を実証することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでのlineage tracingシステムは、蛍光のみで見分けられる細胞数が4個程度で解像度が低い解析系となり、実験結果から誤った仮説を提唱する恐れがあった。今回の二重標識技術を利用することで、識別できる細胞数を格段に増やすことができた。解析精度が格段に高まることによって、今まで築くことができなかったような真の生命現象を解き明かすことに貢献できる点で、学術的意義は大きい。
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