研究課題/領域番号 |
21K19250
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分44:細胞レベルから個体レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
玉田 洋介 宇都宮大学, 工学部, 准教授 (50579290)
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研究分担者 |
亀井 保博 基礎生物学研究所, 超階層生物学センター, RMC教授 (70372563)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | ホログラフィー / 光細胞刺激 / IR-LEGO / 生細胞イメージング / オーキシン / 3D / 近赤外フェムト秒レーザー / フェムト秒レーザー |
研究開始時の研究の概要 |
光の振幅と位相を記録・再生するホログラフィーを利用することで、同時3D光刺激と同時3Dイメージングの両方が可能となる。本研究は、ホログラフィー光学系を赤外レーザー誘起遺伝子発現操作顕微鏡 (IR-LEGO) に設置したホログラフィックIR-LEGOを構築し、3D光細胞刺激と経時的3Dイメージングを行うことで、生命現象を自在に制御し観察することを目的とする。本研究では特に、移動性低分子植物ホルモンであるオーキシンに着目し、3D光細胞刺激によってオーキシンの生合成や移動を植物体内で制御するとともに、経時的な3Dイメージングによってオーキシンの応答を分子レベルと形態レベルの両面から明らかにする。
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研究成果の概要 |
コケ植物ヒメツリガネゴケに赤外レーザー誘起遺伝子発現操作法 (IR-LEGO) を適用する研究を進めた結果、遺伝子発現を誘導しつつ細胞へのダメージがほとんど観察されない赤外レーザー照射条件を明らかにした。さらに、単一の細胞への加温に対する遺伝子発現誘導を数理的にモデル化することに成功した。これらの結果は、ホログラフィックIR-LEGOによって複数の細胞に遺伝子発現を誘導する際のレーザー照射条件の決定に必要不可欠な知見を提供すると考えられる。また、自作のIR-LEGOを研究室に構築し、このIR-LEGOをベースにホログラフィックIR-LEGOを構築する研究を進めている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生命科学において遺伝子の機能喪失・獲得実験は必要不可欠であるが、多くの実験系では個体の全細胞や多数の細胞で機能喪失・獲得が行われてしまうため、しばしば遺伝子の機能を正確に解明することが難しい。本研究によってヒメツリガネゴケの任意の細胞において遺伝子発現を誘導することが可能になれば、遺伝子の機能をより正確に解明できることが本研究の学術的意義である。また、計算機合成ホログラムを介して赤外レーザーを入射し、3次元に存在する複数細胞を同時に操作できるようになれば、顕微鏡の2次元性から解放された細胞操作系を確立できることが学術的意義である。
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