研究課題/領域番号 |
21K19254
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分44:細胞レベルから個体レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 総合研究大学院大学 (2023) 東京大学 (2021-2022) |
研究代表者 |
入江 直樹 総合研究大学院大学, 統合進化科学研究センター, 教授 (10536121)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | マイクロキメリズム / 細胞レベルのエピジェネティクス / 母由来細胞 / キメラ / 発生 |
研究開始時の研究の概要 |
我々ヒトを含む有胎盤哺乳類では、胎児期に母親の細胞(母由来細胞)が移入し、出生後も生涯にわたり全身の臓器組織に残り続ける。この母由来細胞は、自己免疫疾患の発症・悪化、免疫寛容や組織再生といった多様な生体内現象への関与が示唆されてきたが、何がきっかけで異なる現象に結びつくのかは不明である。本課題では、移入する細胞の数・種類や分布の違いが多様な現象に関与している可能性を検討する。今年度は、移入している母親細胞の細胞種同定を行うことを目的とする。特に、1細胞解析技術などを活用することで、実際に胎仔に入り込んでいる細胞種の同定を行い、それら細胞がどの胎仔組織に存在するかを空間情報とともに調べる。
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研究成果の概要 |
我々ヒトを含む有胎盤哺乳類の体内には、胎盤および母乳を介して移入した母由来細胞が存在し、出生後も生涯にわたり全身の臓器組織に残り続けることが知られている。しかし、この母由来細胞の生理学的役割は十分に明らかになっておらず、またどのような細胞種で構成されているかも不明であった。 本研究により、母由来細胞は胎児免疫の過剰な活性化を抑制している可能性が示唆された。また、免疫系の細胞種が主であるものの、どのような細胞種比率で母親細胞が胎児に移入するかは、遺伝的背景が近くても環境要因により大きく変動することが判明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々の体に起こる健康上の様々な問題は、どのように解明・克服されていくべきなのだろうか。我々の体の細胞はもともと受精卵に由来することを考えると、我々自身の細胞の振る舞いを理解することで問題は解明・克服できそうに思える。しかし、本研究が明らかにしたように、微量ながらも我々の体内を一生涯循環する母由来細胞も、今後しっかりと考慮にいれていく必要がありそうだ。実際、母由来細胞は生後も子の免疫系が過剰に活性化しないよう抑制している可能性が今回明らかになった。今後、ヒトにけるさらなる研究によって、ヒトの健康に母親細胞がどのように関与しているかがさらに明らかになると期待される。
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