研究課題/領域番号 |
21K19256
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分44:細胞レベルから個体レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
佐藤 良勝 名古屋大学, トランスフォーマティブ生命分子研究所, 特任准教授 (30414014)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | オルガネラ / 細胞骨格 / 環境応答 / オルガネラ運動 |
研究開始時の研究の概要 |
植物細胞には原形質流動とよばれる細胞質内で原形質が流れるように動く現象が知られている。この現象は、動物の筋肉収縮の機構とよく似ていて、ATPをエネルギー源とし、細胞骨格であるアクチン上をモータータンパク質のミオシンが動くことによって生じる。私たちは原形質流動が環境刺激によって一定時間停止する現象を発見した。本研究の目的は、原形質停止のメカニズムと植物の発生に及ぼす影響を明らかにすることである。
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研究成果の概要 |
植物は個体としては動くことはできないが、その細胞内では原形質流動とよばれる細胞質内で原形質が流れるように動く現象が知られている。光合成器官である葉緑体は光刺激に応じて適切に再配置する葉緑体光定位運動と呼ばれる現象が知られている。また、糖の有無によってその光応答性が変化することも知られている。さらに、葉緑体の配置は、温度刺激や接触刺激によって誘導されることも報告されている。本研究では、私達はコケ植物蘚類のヒメツリガネゴケを用いて、環境シグナルに応じて葉緑体を含めた細胞内のオルガネラが停止する新たな現象を発見した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、応募者自身による現象発見に端を発する芽生え期の研究であり完全にオリジナルな研究提案であり探索的性質が強く、導き出される学術的成果は独創的なものとなったと自負する。また、本研究は現象の解析基盤の創出から確立する必要があり、新たなライブセル解析システムを創出する価値があった。さらに本研究の成果は、新規現象の発見という学術的な意義をもたらすとともに、サイトプラスミックフリージング現象を指標とした植物ストレス応答機構の観点からバイオマス増産にも関与する可能性があり、農学分野の発展に寄与する社会的意義が見込まれる。
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