研究課題/領域番号 |
21K19264
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分44:細胞レベルから個体レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
柿本 辰男 大阪大学, 大学院理学研究科, 教授 (70214260)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | phloem / 細胞間相互作用 / CLE / 受容体 / 転写因子 / シロイヌナズナ / 木部 / 篩部 / ペプチドホルモン / 細胞分化 / 位置情報 |
研究開始時の研究の概要 |
植物細胞は、お互いの位置関係に応じて分化し、組織内で適切な細胞パターンを形成する。お互いの位置関係を認識するためのシグナル分子として、本研究において分泌性ペプチド性シグナル分子に着目する。維管束は複数の種類の細胞からなるが、それらが適切に配置されるための制御系の同定を行う。また、シロイヌナズナでは2つの皮層細胞の隙間の上にある表皮細胞が根毛へと分化するが、その位置の認識にもペプチド性シグナル分子が関わっていると想定してシグナル分子や、その受容機構の解明を目指す。
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研究成果の概要 |
植物細胞の位置関係の認識には細胞間のシグナル分子が重要な役割を果たす。維管束は複数の種類の細胞からなるが、本研究において構成細胞が位置に応じて分化するためには植物ホルモンやペプチドホルモンが重要であることがわかった。師部前駆細胞で発現するマスター調節因子である複数のphloem-Dof転写因子が師部形成のプログラムを開始するとともに側方阻害因子として働くペプチド性シグナル分子CLE25, 26, 45を誘導すること、CLEはphloem-DOFタンパク質を分解することで周辺細胞が師部になることを抑制していることがわかった。師部以外から送られる師部形成抑制シグナルもわかりつつある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
篩部形成のマスター転写因子phloem-DOFの発見と、これが側方阻害因子として働くCLEペプチド性シグナル分子を誘導すること、その受容体も明らかにするとともに、CLEはphloem-DOFを分解することで側方阻害効果を発揮することがわかった。篩部パターン形成の仕組みのロジックを提案できたことは学術上重要であると考えている。
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