研究課題/領域番号 |
21K19269
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分44:細胞レベルから個体レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
高岡 勝吉 徳島大学, 先端酵素学研究所, 准教授 (90551044)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | 発生休止 / 着床 / 不妊治療 / 着床遅延 / 生殖補助医療技術 / 子宮 / マウス胚 |
研究開始時の研究の概要 |
「活動」と「休止」の両側面を合わせ持つ生命現象に対して、従来の多くの発生再生研究は「活動」に注力し一定の成果をあげてきた。しかし、「休止」現象に関しては、未知の部分が多い。発生休止(Embryonic diapause)とは、胎生の哺乳類母体が環境に応じて子宮内環境を変化させ、着床前胚に細胞周期と細胞分化の休止を誘導する現象である。発生休止の誘導は胚の自己組織化のブレーキの役目を果たすが、その分子メカニズムの大部分は未だ不明なままである。そこで本研究では、子宮が発生休止を誘導する仕組みを明らかにすることを目的とする。また得られた知見を応用し、発生休止を試験管内で再現する技術の開発を行う。
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研究成果の概要 |
発生休止とは、胎生の哺乳類母体が環境に応じて子宮内環境を変化させ、着床前胚に細胞周期と細胞分化の休止を誘導する現象である。発生休止の誘導は胚の自己組織化のブレーキの役目を果たすが、その分子メカニズムの大部分は未だ不明なままである。そこで本研究では、子宮が発生休止を誘導する仕組みを明らかにすることを目的とする。これまでに、発生休止の各ステージごとの子宮と胚組織のトランスクリプトーム解析、パスウェイ情報解析を行い、発生休止を制御する子宮-胚間相互作用因子の候補をリストアップした。また、それらの候補因子に対して、大規模ノックアウトスクリーニング解析により、候補因子の絞り込みを行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の遂行より明らかになる「発生休止現象の分子メカニズム」の学術的知見は、ヒトの初期流産の発症機構の解明につながるなど、そのインパクトは多くの学術分野にわたる。加えて、発生休止誘導技術の確立により、機能的なin vitro着床胚作製が可能になれば、胎生動物胚の完全in vitro培養や人工子宮のような叶うことのない夢と思われてきた技術への道筋が見えてくる。このように本研究は、学術面・技術面の両面で多大な意義のあるイノベーションを生み出す可能性を秘めた研究である。
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