研究課題/領域番号 |
21K19305
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分46:神経科学およびその関連分野
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
野住 素広 新潟大学, 医歯学系, 講師 (00420323)
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研究分担者 |
本多 敦子 新潟大学, 医歯学系, 特任助教 (40467072)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2022年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | 成長円錐 / 超解像顕微鏡 / SUSHI / COSHI / アクチン / ミトコンドリア / 細胞内外ライブイメージング / オルガネラ / 細胞骨格 / 超解像陰影法 |
研究開始時の研究の概要 |
脳研究における蛍光イメージング解析は、特定の細胞や分子だけを蛍光標識で可視化しており、暗闇に存在する他の細胞、オルガネラとの相互作用を見逃している。木を見て森を見ずの古典的手法からの脱却を目指し、本研究は脳組織の微細構造からオルガネラ間の相互作用まで、細胞内外を網羅的かつ同時にライブ撮影できる技術を開発する。
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研究成果の概要 |
細胞外領域の蛍光標識でシナプスを含む脳組織の陰影像を取得する超解像ライブ撮影法SUSHIの原理を細胞内構造の可視化に適応することで、脳組織における細胞内外構造の同時撮影を目指した。培養神経細胞から伸びる軸索の先端、成長円錐における陰影像で、神経成長におけるミトコンドリア形態とアクチン細胞骨格の新たな関係を明らかにすることができた。胎仔マウス脳に子宮内電気穿孔法で赤色蛍光蛋白質を導入し、緑色蛍光を含む培地中で脳スライスを共焦点顕微鏡でライブ撮影を行った。赤色蛍光の陰影像で神経細胞内の構造を取得することに成功した。成長円錐が近くの細胞に向けて糸状仮足を伸ばし、接触する様子を捉えることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、2種類の蛍光画像から、脳組織において軸索伸長や遊走で形態変化する神経細胞とその周りを取り囲む多様な細胞群との相互作用を捉えつつ、同時にオルガネラなどの細胞内構造の変化を可視化することが可能になった。今回試みた細胞内構造の可視化は神経細胞に限らず、線維芽細胞やグリオーマ株細胞にも適応できたことから、神経細胞からグリア細胞まで幅広い細胞種での細胞内外ライブイメージングに応用できると思われる。このライブイメージング法は脳の形成過程だけでなく、病態脳における様々な細胞集団の細胞内外動態を網羅的に可視化するツールとしての応用が期待される。
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