研究課題/領域番号 |
21K19314
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分46:神経科学およびその関連分野
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研究機関 | 藤田医科大学 |
研究代表者 |
萩原 英雄 藤田医科大学, 医科学研究センター, 講師 (80514504)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 乳酸修飾 / 精神神経疾患 / 脳 / タンパク質乳酸修飾 / 神経細胞 / マウス / 神経精神疾患 / モデル動物 / 翻訳後修飾 / 乳酸化 |
研究開始時の研究の概要 |
タンパク質乳酸修飾の促進がマクロファージの炎症応答に重要な役割を持つことが近年報告されたものの、新規翻訳後修飾である乳酸修飾の精神神経疾患の脳病態への関与は全く知られていない。そこで本研究では、様々な精神神経疾患モデル動物の包括的解析を起点として、疾患横断的あるいは疾患特異的な脳内乳酸化タンパク質病態を同定することを目的とする。乳酸修飾の変容という新しい観点から疾患関連タンパク質の同定を目指す本研究で得られる知見は、精神神経疾患の病態究明や新規治療法の開発に繋がる可能性が考えられる。
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研究実績の概要 |
乳酸によるタンパク質の乳酸修飾、特にヒストンタンパク質の乳酸修飾は、細胞代謝とエピジェネティクスをつなぐメカニズムとして近年注目されている。今年度、ヒストンタンパク質の乳酸修飾に着目して、脳内の乳酸量の増加が確認されている各種の精神・神経疾患モデルマウス(Hagihara H. et al., eLife 2024)において、ヒストンタンパク質(Histone H2A, H2B, H3, H4)の特定のリジン残基に対する複数種類の乳酸化抗体を用いて発現解析を行った。海馬の歯状回顆粒細胞とアストロサイトについて、用いた乳酸化ヒストン抗体ではいずれのモデルマウスにおいても顕著な発現変動は見られなかった。研究代表者らは前年度までに、乳酸化リジン抗体(pan-lactyllysine抗体)を用いた解析で、いくつかの系統のモデルマウスにおいて細胞種選択的に乳酸修飾が亢進していることを見出しているが、そのモデルの細胞種においてはヒストンタンパク質以外の乳酸修飾が増加していることが示唆される。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ヒストン以外の乳酸化タンパク質についての発現解析も行う予定であるが、その抗体が受注生産で納期が遅れているため、次年度に行うこととなった。
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今後の研究の推進方策 |
上述のヒストンタンパク質以外の乳酸化抗体が入手でき次第、順次解析を進めていく。
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