研究課題/領域番号 |
21K19322
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分47:薬学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
倉田 祥一朗 東北大学, 薬学研究科, 教授 (90221944)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 神経-免疫連関 / 恒常性維持 / ショウジョウバエ / 腸管 / 神経系 / 腸内細菌制御 / 腸内細菌叢 / 感染抵抗性 / 神経支配 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、経口感染した細菌に対する抵抗性と、腸内細菌叢を制御している神経細胞の特徴付けを行うと共に、この神経細胞がどのような制御を受けて、どのように腸管免疫を制御し恒常性を維持しているかを明らかにする。これにより、長年の懸案であった神経系による免疫制御の実態を解明し、免疫系の神経支配による恒常性維持機構を明らかにする、新しい学術領域を創出する。また、脳神経系を考慮した免疫制御・疾患対策や、神経・免疫連関を標的とした創薬といった、新しい保健医療分野の扉を開く。
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研究成果の概要 |
本研究では、経口感染した細菌に対する抵抗性と、腸内細菌叢を制御している神経細胞の特徴を遺伝子発現のレベルで明らかにすると共に、どのようにして腸管恒常性を維持しているかを解析した。その結果、本神経群は、成虫脳の神経細胞の代表的なサブタイプ(コリン作動性、GABA作動性、グルタミン酸作動性神経)が混在した神経細胞群であることが示唆された。さらに、この神経が、単一の腸内細菌のみを有する場合でも、その腸内細菌の量的な制御に関わり、腸内細菌に対する抵抗性の発現に関わる事を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、感染抵抗性と腸内細菌叢の制御に関わる神経細胞が、コリン作動性、GABA作動性、グルタミン酸作動性神経が混在した神経細胞群であることが示唆され、単一の腸内細菌のみを有する場合でも、その腸内細菌の量的な制御に関わり、腸内細菌に対する抵抗性の発現に関わる事が明らかとなった。今後、今回行った遺伝子発現解析をもとに、神経の特徴付けがさらに進み、同等の神経細胞が哺乳動物にも存在するのか、さらには、同様の神経支配機構が哺乳動物でも腸管恒常性を制御しているのかなど、免疫系の神経支配による恒常性維持機構の解明が進むことが期待できる。
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