研究課題/領域番号 |
21K19332
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分47:薬学およびその関連分野
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
中津 亨 和歌山県立医科大学, 薬学部, 教授 (50293949)
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研究分担者 |
入江 克雅 和歌山県立医科大学, 薬学部, 准教授 (20415087)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 神経活動 / 生物発光 / 神経情報伝達 |
研究開始時の研究の概要 |
我々の生命活動を維持するためには継続的な神経活動が行われている。神経の情報伝達は神経細胞から次の神経細胞に伝わることでなされることである。この神経活動を正確に把握するためには神経細胞の内側と外側の電位の差を正確にとらえることが必要である。しかし細胞の電位差を正確に計測することは非常に困難である。そこで可視化することを目指して、膜の電位差を感じることができるタンパク質と発光酵素を融合させることによって、膜電位感受性発光酵素(VoltaLuc)を新しく創成しようという研究である。
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研究成果の概要 |
我々の生命活動の維持には継続的な神経活動が行われることで達成される。神経情報伝達は活動電位という膜電位の変化が神経細胞から次の神経細胞への伝播によって行われる。本研究では、この系に生物発光を利用し、膜電位感受性発光酵素(VoltaLuc)を開発することを考案した。そこで、発光タンパク質(NanoLuc)と膜電位感受性イオンチャネル(NavAb)のキメラ蛋白質の発現を試みたが、良好な発光を示すようなタンパク質は得られなかった。そこで、高発光強度のNanoLucを開発することを目的にし、発光に重要なアミノ酸残基の同定を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生物発光現象は通常観測できない生命活動の観測に非常に有力である。これまではGFPを代表とする蛍光反応が用いられてきたが、光照射によるダメージが問題となり、化学反応により生じる発光現象の利用が注目されている。そこで、神経伝達に関する詳細を明らかにするために膜電位感受性イオンチャネルの開発を行った。そこで今回はより高発光なチャネルの開発に向けた発光酵素の発光機構解明と高発光酵素の探索を行った。その結果、反応に関わるアミノ酸の同定、さらには高発光を生じるアミノ酸変異体の作成に成功した。今回得られた知見は今後の膜電位感受性イオンチャネルの開発に向けた大きな基礎研究結果となった。
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