研究課題/領域番号 |
21K19341
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分47:薬学およびその関連分野
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
塚本 佐知子 熊本大学, 大学院生命科学研究部附属グローバル天然物科学研究センター, 教授 (40192190)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 20S proteasome / 神経変性疾患 / 天然資源 / 20Sプロテアソーム / 天然物 / 20S プロテアソーム / 内因性変性タンパク質 |
研究開始時の研究の概要 |
アルツハイマー病などの神経変性疾患では、内因性変性タンパク質が凝集し神経細胞を傷害する。内因性変性タンパク質は20Sプロテアソームにより分解されるが、20Sプロテアソームではタンパク質が内部の触媒部位へと侵入するゲートが閉じられている。そのため、細胞内に存在するタンパク質性活性化因子がゲートを開口し分解を誘導する。そこで本研究では、20Sプロテアソームのゲートの開口を促進することにより、20Sプロテアソームによる変性タンパク質の分解を亢進できる低分子性プロテアソーム活性化剤を天然資源から探索する。
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研究成果の概要 |
神経変性疾患では、内因性変性タンパク質が凝集し神経細胞を傷害する。内因性変性タンパク質は20Sプロテアソームにより分解されるが、20Sプロテアソームではタンパク質が内部の触媒部位へと侵入するゲートが閉じられている。そこで本研究では、20Sプロテアソームのゲートの開口を促進することにより、変性タンパク質の分解を亢進させる低分子性プロテアソーム活性化剤を天然資源から探索した。そして、化合物ライブラリーからsyrosingopineを見出すことに成功した。本化合物は、パーキンソン病の発症に関係するα-synucleinの分解を促進させた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本は高齢社会に突入し、神経変性疾患が大きな社会問題になっている。これら疾患では、加齢に伴いタンパク質の凝集体が形成され神経細胞を傷害する。凝集体を形成するタンパク質は、生理的条件下で三次元構造をとれない内因性変性タンパク質で、最近認可された抗体医薬が治療薬として期待されている。しかし、血液脳関門を通過できる抗体医薬は血中濃度の0.1%と極微量であること、また、抗体医薬で脳からアミロイド斑を減少させても、認知機能の低下を止めることはできないため効果は限定的である。そこで、本研究では新しい機序の治療薬の開発を目指し、20Sプロテアソームを活性化させることにより凝集体を分解させる天然物を探索した。
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