研究課題/領域番号 |
21K19351
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分48:生体の構造と機能およびその関連分野
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
内匠 透 神戸大学, 医学研究科, 教授 (00222092)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | レジリエンス / リン酸化 / 時計タンパク質 / リン酸化酵素 / シグナル / 神経回路 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、リズムとうつの関連研究から偶発的に生まれたレジリエンスモデルをもとに、レジリエンスの分子的基盤である時計タンパク質の新規キナーゼを同定し、その阻害剤の開発とともに、新しい作用機序の気分安定薬、抗うつ薬の開発の基盤を提供する。またレジリエンスの分子カスケードを明らかにする。さらにレジリエンスの標的脳部位を探索する。本研究の成果は、物質的根拠のないレジリエンスに対して分子的基盤を与えるものであり、これまで生物学的理解が進まなかったうつ病研究領域に新たな概念を提唱するものである。また生理学・薬理学的なストレス研究の方向性を大きく変革・転換させる潜在性を有している。
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研究成果の概要 |
時計タンパク質PER2のリン酸化変異により、睡眠・覚醒リズム変異、気分の状態変異(うつ、レジリエンス)を表出するマウスモデルを作製した。リン酸化酵素の阻害剤としては、リチウム(気分安定薬)が知られているが、リン酸化酵素タンパク質の網羅的スクリーニングより、PER2リン酸化の上流として、CMGCリン酸化酵素を同定した。さらに、PER2リン酸化の下流として、PPAR gammaを同定し、PER2リン酸化が睡眠・気分のみならず代謝とも関連することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在気分障害のマウスモデルとしては、社会的敗北ストレスによるサセプタブルもしくはレジリエンスモデルが知られているが、その分子的基盤は不明である。本レジリエンスモデルマウスは、分子的メカニズムが明らかなモデルマウスで、これまでのモデルとは一線を画する新規マウスモデルである。
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