研究課題/領域番号 |
21K19355
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分48:生体の構造と機能およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
今井 猛 九州大学, 医学研究院, 教授 (70509851)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 嗅覚受容体 / アロステリック制御 / アロステリック効果 |
研究開始時の研究の概要 |
最近の我々のin vivoイメージング実験によって、嗅神経細胞はしばしば抑制性応答、拮抗作用、相乗効果など、複雑な匂い応答を示すことが明らかになってきている。本研究においては、匂い分子と嗅覚受容体の相互作用をin vitroで詳しく解析し、匂い分子による抑制性応答や、混合させたときの様々な非線形効果について、受容体レベルで解明する。これによって、1000種類の受容体に基づく匂い情報のコーディング理論を再構築する。
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研究成果の概要 |
最近の我々のin vivoイメージング実験によって、嗅神経細胞はしばしば抑制性応答、拮抗作用、相乗効果など、複雑な匂い応答を示すことが明らかになってきている。本研究においては、匂い分子と嗅覚受容体の相互作用をin vivoとin vitroで詳しく解析し、匂い分子による抑制性応答や、混合させたときの様々な非線形効果について、受容体レベルで解析した。その結果、相乗効果が正のアロステリック制御によって生じること、アロステリックサイトにおけるリガンド結合にも受容体ごとの多様性が存在することが判明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来から、嗅覚受容体による匂い識別について、「組み合わせコード」が提唱されていたが、これは単一の匂い物質がどのように嗅覚受容体によって認識されるのかを記述したものであった。本研究では、匂いの混合物のコーディング機構を研究し、匂い分子と受容体の組み合わせコードがオルソステリックサイトとアロステリックサイトの両方で存在すること、両者の組み合わせによって匂いの混合物のコーディングが決まることを明らかにした。この成果は、1000種類の嗅覚受容体による匂い識別の理論を確立するものならず、香料や消臭剤を新たに開発する上で重要な視点になると考えられる。
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