研究課題/領域番号 |
21K19374
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分49:病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
星野 歩子 東京工業大学, 生命理工学院, 准教授 (00819964)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | エクソソーム / 自閉スペクトラム症 / プロテオミクス / 機械学習 / 自閉症 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者は癌・自閉症という異なる疾病のなかでエクソソームという共通した細胞間コミュニケーションメカニズムを介して脳へ影響を与えることを証明してきた。本研究では未だ解析されてない父親の血漿由来エクソソームについて知識を深めていく。一見関連のなさそうなエクソソームに着目することで自閉症の遺伝的・環境的要因に迫り胎児期の自閉症発症機序について理解が深まると考えており、挑戦的かつ芽生え期研究として適している。申請者は「エクソソームという体内を拡散する小胞による細胞間コミュニケーションメカニズムが様々な疾患において臓器間を結び疾患の病態に関与する」という生理学の新しい概念を切り開いていきたいと考えている。
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研究成果の概要 |
発達障害のひとつである自閉症は、生まれつきの脳の機能障害が原因だと考えられているが、その詳細は未だ解明されていない。本研究では、父由来血漿エクソソームがバイオマーカーとして有用であるかの検討を行い、一見関連のなさそうな父親の血漿中エクソソームに着目することで自閉症の遺伝的要因・環境的要因に迫ることを目指した。本研究で自閉症児父の血漿中エクソソームに含まれるタンパク質組成は定型発達児の父由来と大きく異なることを見出した。また、そこには特定の体内状態を反映するようなシグネチャーが見られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
自閉スペクトラム症はアメリカ疾病予防管理センターの報告によると2018年では59人に1人の子供が罹患しているとされ、2020年では36人に1人と言われている増加傾向にある神経発達障害である。自閉スペクトラム症の遺伝子変異は極めて多様であり病態を引き起こす原因遺伝子は解明されていない。また、定量的な診断方法も開発が望まれている。本研究により、自閉スペクトラム症の子供を持つ父親の血中エクソソームを解析することで、その遺伝要因および環境要因に迫り、血液を用いた定量的な診断方法の開発に繋がる研究を遂行することができた。
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