研究課題/領域番号 |
21K19383
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分49:病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
吉川 正英 奈良県立医科大学, 医学部, 非常勤講師 (50230701)
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研究分担者 |
王寺 幸輝 奈良県立医科大学, 医学部, 准教授 (50343421)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 寄生虫 / 感染症 / 住血吸虫 / 培養 / 臓器 / 中間宿主 / 淡水貝 / 抽出 / ライフサイクル / マンソン住血吸虫 / 吸虫 / 貝 / 感染 / 細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
住血吸虫症は今も尚、2億人以上の罹患者を有する世界三大寄生虫症のひとつである。特効薬の開発により治療は可能となったが、貝内で爆発的に増加するため、依然として撲滅が困難な状況にある。従って、感染伝播の制御こそが本症の撲滅に繋がると考えられる。かつて本邦で国を挙げて取り組んだ日本住血吸虫症の撲滅にみるように、本研究でも“中間宿主(貝)”に着目した研究を計画し、中間宿主を用いずに発育を可能とする『in vitro発育システム』の開発を行う。完全培養系は世界でもいまだ実現できておらず、虫体の育つ環境を試験管内で再現することを目的とする。
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研究成果の概要 |
中間宿主を有する寄生虫のライフサイクルを実験室レベルで実現するには、宿主(中間宿主、終宿主)の維持や感染実験など多数の過程を必要とする。また、一般的に、中間宿主体内における寄生虫の発育状況の観察や解析は容易ではない。我々は本研究において、住血吸虫をモデルとしたin vitroライフサイクルの実現を目指して、中間宿主(貝)を使用しない培養系での発育実現を試み、貝由来抽出物を用いることで住血吸虫のin vitro培養に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、住血吸虫の中間宿主(淡水巻貝)内における発育動態を世界で初めて明らかにすることができた。さらに、それらの知見を基に、貝を用いることなく住血吸虫を維持、発育可能な培養系の樹立に成功した。本成果は、貝由来抽出物が住血吸虫の維持や発育を制御可能とするばかりでなく、住血吸虫の貝内発育メカニズムを解明する点で重要な知見をもたらし、向後の駆虫薬の開発や農業薬剤の開発において、福音をもたらすと考えられる。
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